７時に更新、24時間で消えてしまうショートエッセイ「CORECOLOR編集長　さとゆみの今日もコレカラ」。これを読んで、「朝ドラ受け」のようにそれぞれが自由に書くマガジン【今日コレ受け】に参加しています。

地下鉄に乗ったら、隣に眼帯をしている女の子が座っていた。
20代前半くらいだろうか。友達と楽しそうに話している。

彼女の服装に目を奪われた。
透けたレースを多用した白ブラウスに、黒のミニスカート。足元は、ツヤツヤでボリューミーな黒ヒール。おそらく姫系コスプレ？　に近い格好だったからだ。

コスプレイヤーには、眼帯や包帯をあえてしている人がいる。
でも、彼女の眼帯はおそらく本物だった。けれども、そこきっかけで服装を姫系にしているのではないか……と推察した。

それって、なんか素敵だ。
眼帯をするのは喜ばしいことではないけれど、それを逆手にとって、ファッションを楽しんでしまう姿勢。そのポジティブさ。

ライターの仕事をしていても、毎日の生活は、なんとなくルーティーンに陥りがちだ。
でも、ちょっとしたきっかけで変えられるのだ。それも楽しいほうに。

日々そのスイッチを探して、押していこう。

笑顔で話し続けるその子に、心の中でお礼を言って、なんば駅で降りた。