津波のことを考えたくはないけれど…小さな商店の災害対策とBCPの策定について。
移住してまもなく経験したブラックアウト
私たちの店舗は、北海道新冠町の海の近くにあります。当然ながら津波のことも考えていかなければなりません。移住してまもなく、私たちはブラックアウトを経験しました。
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/blackout.html
それぞれの地域には強みと弱みがあると思いますが、開業前に経験したブラックアウトの記憶を無駄にせず、生かしていくことが大切だと考えています。
津波はくる...そして津波の被害を受けるということを認めること
今では、津波や地震のハザードマップとにらめっこしながら、様々なケースについて想定していくことが可能です。津波や地震、また物流インフラが遮断されることも想定されます。
私たちは、津波が来た時には間違いなく被害が出るということに目をつぶらないようにしています。ここで都合よく解釈していると、いざというときに何もできなくなるからです。
徹底的に都合よく解釈しないこと
BCPの策定、あるいはディザスター(災害)対策というと気が重くなりそうですよね。BCPの策定についての手引書と道内6事例が掲載されています。北海道庁の作成資料です。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/csk/bcp/guidance.pdf
本当にこれは自慢ではありません。当店の取り組みも紹介されています。災害を想像するという作業は非常に難しいのですが、事業者にとっては喫緊の課題だと考えています。
起こりうる災害について想像していくと、人間なので、どうしても都合良く解釈してしまいます。たぶん大丈夫的な考えが浮かんでくるものです。
事業内容や、規模、立地。それぞれ対策の仕方は変わってくるのかなと思います。私たちも尚、試行錯誤しながら情報交換をし、日々改善に努めています。
新冠町の津波ハザードマップ
こちらが新冠町市街地の津波ハザードマップです。新冠町のホープページに掲載されています。
https://www.niikappu.jp/kurashi/bosai/bosai/documents/niikappu_120910.pdf
本当に細かく、場所場所によって状況が異なることがイメージできる地図だと思います。津波てんでんこ。てんでばらばらに逃げなければなりません。
休日てんでんこのnoteの中に、津波てんでんこのことを書きました。てんでばらばらは訓練が非常に難しいですね。
自分たちのお店の被害想定を知ること
まずは、どのような被害が想定されうるか。現在では様々な資料が公開されています。そしてアプリもあります。私たちが抱えている課題は、例えば、春夏秋冬で異なるでしょう。そうすると季節ごとの災害対策を考えていかなければなりません。
災害発生初日と1週間後と異なる風景
こちらは、東日本大震災時における野菜直売所についてのレポートです。
初期はスーパーさんが商品量のストックが多いのですが、時間が経過していくと野菜直売所が機能し、その町の食糧供給に力を発揮します。ぱっと見、難解なレポートのようにも見えますが、表などとても分かりやすくて参考になるのではないでしょうか?
頼りはコミュニケーションと阿吽の呼吸
全道ブラックアウト時にはスマホやケータイ(つまりは電話)が使用できませんでした。ですから、平時に農家さんやお客さんと災害時に関するこまめなコミュニケーション(おしゃべり)をしています。
電話がつながらなくても、阿吽の呼吸で町の食糧の安定供給に努めていくことは大きなミッションです。
一番厳しいのは冬
また、もしも冬に大きな災害が起こったら…もしもブラックアウトが冬に起こったら…本当に厳しいです。非常に厳しい局面を迎えることでしょう。まずは想像することから始めたいと思います。
ご意見やお知恵、アドバイスなどいただけたら最高にうれしいです。
今日は穏やかな晴れです!
良い一日をお過ごしください。
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