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ひきこもりなので障害者枠で働いたんだけど、いろいろ無理だった話(第1回)

僕が障害者枠で働き始めたのは、リーマンショックの余波がまだあるころだった。母が死んだこともあり、ようやく障害者手帳が取れたのだ。母は医療職だったけれどなぜか精神医学に否定的だった。そのため、医療にかかるのも遅れた。

母は精神疾患に対して偏見はなかったかもしれないが、父や親戚の目や姉兄の結婚のことを考えていたのではないだろうとかふと思ったりする。母が死んだいまとなっては知るよしもないけれど。

いままでもバイトや派遣で働いたこともあったが数日で辞めることが多かった。どうしても症状が出てしまい、仕事どころではなかった。やはり、自分の状態をオープンにしたほうがいいと思った。

僕は障害者手帳なんてただの手段にすぎないと思っている。手持ちのカードを増やすようなものだ。必要がなかったら返上すればいい。空白の履歴書も堂々と「療養中でした」と書ける。まずは社会にもぐり込むことが先決で、そのあとのことはそのときに考えればいい。

まだ精神障害者雇用の義務化が始まる前だったし、リーマンショックの影響もあり、ほとんど求人がなかった。僕はパニック障害があるので満員電車のなか都内に行くのも厳しい。そんな厳しい状況である会社の面接に受かった。その会社とは、郵便局だった。

つづく

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