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仕事は選ばなければある、でも自分はそんな仕事をしたくないという罠

ちきりんさんの以下のツイートからいろいろ思ったことがある。

こういうのがどんどん推し進めていってほしい。人手不足が大変なことのように言われているけれど、僕は技術革新を進めるのに一番手っ取り早いことだと思う。固定電話が普及していない新興国ほど携帯電話やスマホが一気に普及する。こういう現象をリープフロッグ(カエル飛び)という。

AIで職が奪われて大変だというけれど、一方でひきこもりたちを含む無業者に働けという。一体、どっちなんだい? むしろ、労働市場において競争相手が減って働きたい人にとっては有利なはずなのに。

つまり、この一見矛盾する言葉にはあることが潜んでいる。「自分はやりたくない重労働で低賃金でしかも責任まで負わされる仕事をやりたくない。自分以外の人間にやらせばいい。自分は既得権(今の仕事)を死守したい」ということなんだと思う。

僕はこれに対して反対の立場。理由は二つある。そういう劣悪な労働環境が延命することになるから。そして、技術革新を阻む一因になりかねないから。この二つが起きてしまうと、結果として全体の"生産性"は低下するし、メンタルを病んで労働市場から撤退する人も増えて医療費が増大。その人に今までかけてきた社会資本そのものがパーになる。その人自身の人生だってそうなりかねない。ブラック企業の経営者以外、みんな不幸になるだけ。

政府が就職氷河期世代を対象に3年で30万人を正規雇用にするという目標を掲げた。僕はこれにも反対。おそらく上記にあげたような、だれもやりたがらない重労働・低賃金でしかも責任まで押しつけられる産業に誘導しようとするから。それは劣悪な労働市場を延命させることになる。

そして、そもそも正規・非正規という区別こそ差別だ。ILO(国際労働機関)は同一労働同一賃金を基本的人権としているから立派な人権侵害だ。

もっとも、これだけを訴えれば経営者側に不利になるから、解雇規制を緩和させるべきだと思う。つまり、どんどん労働者をクビにできるようにする。そのために金銭解雇を導入する。その企業にとってマッチしない人を雇い続けるのは経営者にとっても労働者にとっても不幸だ。

ブラック企業がのさばるのは、雇用の流動性がないのが理由のひとつなのでそれを解決すれば、だいぶ改善される。えっ、それだと生活が不安定になるって? 仕事を選ばなければあると言った人はいったい誰だろうか。あなたではないですよね。




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