南極で心臓の音は聞こえるか、を読んで

 《南極で心臓の音は聞こえるか》(生還の保証なし、南極観測隊)【山田恭平著】という本を図書館で借りてきて読んだ。
 最初は、ページ数の多い本だったので、1週間くらいかけて読むつもりでいたが、結局借りてきた夜、朝が早いにもかかわらず深夜までかけて読破してしまった。
 まあ、内容はありきたりな、若手気象研究者の南極観測隊参加日記的な内容ではあるが、とても軽妙というか、裏側を語っていて、ついつい引き込まれて、読み進めてしまう。しかも気象学を研究しているという著者の地球温暖化や温室効果についての、私見がとても自分がおぼろげに疑問に思ってることとマッチして、とても面白いし、結局、人間は人間のため、もっと言うと自分という一人のために実は生きているんだと気づかされる。
 南極での観測についての記録も多くあるが、私は著者の地球とか環境というものについての政治家や活動家の方々への批判めいた記述がとても気に入ってしまった。
 まあ、おそらくだが、TVなどでもし語ったら、即出演禁止になるようなことを語りそうなこの著者がとても気に入ってしまいました。
 巻末のあとがきから、おそらく次回作がなさそうなのが残念でならない。

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