見出し画像

国際協力は自分で作れる!


こんにちは、ビジネスレザーファクトリー大手町店、ユースメンバーらじです!(自己紹介はこちらから!)
ユースメンバーが関心のある社会問題を取り上げるこのシリーズ、今回は、来春JICAに入構する大学院生の横尾さんにインタビューをしました。大学院での研究のことだけでなく、学外で取り組んでいる活動のこともお聞きしたので、ぜひ最後までお読みください!


―まずは自己紹介をお願いします!

東京大学大学院で国際協力学を専攻しています、大学院修士2年の横尾です。来年からJICAで働きます。

―国際協力学専攻では、どんな勉強をしているのでしょうか

この専攻では、どんなことでも学べるのですがその中でも森林資源とそこに住む住民の所得の関係について研究しています。
環境経済学の分野では所得が増えるほど、環境破壊が進み、経済が一定レベルまで成長すると環境の自己修復が発揮されるという環境クズネッツ曲線という法則があります。
「これは本当にそうなのか?」ということをバングラデシュでの統計を使って検証しています。

―環境クズネッツ曲線、初めて聞きました!
 具体的に研究で工夫している部分はありますか?

このような研究は、国全体でのCO2排出量や車の使用量などを使うことが多いのですが指標としての規模が大きすぎてそれでは測れないものもあるんです。
例えば、住民の環境への意識や自然環境がどの程度住民にとって身近なのか、です。このように住民の生活に踏み込んだ部分を研究では明らかにしたいです。

―環境に対する意識という数字にしづらいことを定量的に量る、というのは面白いです。
 以前お話した時に横尾さんの国際協力への入り口は学部時代のサークル活動と聞いたのですがどのように研究とつながっているのでしょうか?

そうですね、まずサークルでは途上国で家を建てるという活動をしていました。
けれども、その活動では住む家という“量”しか増やせないと感じたからですね。家を必要としている人がたくさんという状況を変えるためにはそれを取り巻く問題も変える必要がある、ということでしょうか。

―なるほど、“住む家がない”という現状に対するアプローチは、選択肢が幅広いと思うのですが、なぜ環境に焦点を当てたのでしょうか。

もともと小さいころから自然が好きで身近だったこと、そして気候変動の影響が年々大きくなりより貧しい人へのしわ寄せになっているからですね。
例えば、貧しい人はお金がないので台風により家がなくなってしまうリスクが高い沿岸部に住んでいるけれども、お金がある人はそのリスクが低い安全な場所に住むことができる、ということですね。

―少しずつ分かってきました。
 では、そこからJICAへの就職へと進んだ理由は何だったのでしょうか?

挙げだしたら60個くらいあるんですけど(笑)
1つめは、一つの分野だけでは解けない問題に対してアプローチできるところです。自分ができることにとらわれず、相手が必要としていることをできる立場になりたいと思ったからですね。
2つめが広く面的な支援をしたいからです。家を建てるサークルでの活動では、家を建てることでしか手を差し伸べられない、ノータッチになってしまう層が多かったです。その層へのアプローチもできるのはJICAだと考えました。

―入構してからはどんなことをしたみたいですか?

生態系を利用した防災・減災による環境と人の豊かさの両立です。例えば、ある地域で津波が起きたとき、その沿岸部に森林がある場合、津波による被害を小さくできるかもしれません。計画的に環境を守ることで、災害による被害を減らし、貧困状態にある人たちへの潜在的なリスクを減らしていきたいです。

―JICAに就職した後、ということでお話してきましたが、研究以外に取り組んでいることがあったら教えてください!

今企画しているのが、“クリぼっちマラソン”という企画です。
参加型のチャリティーランなのですが、12月24日と25日に走っている様子を配信し、共感していただいた方からの寄付を途上国でのUNICEFの活動へと役立てます。
クリぼっちという名前は2年前にこの企画を始めたときの名残ですが、恋人がいるいないに関わらず、この企画をきっかけに貧困問題に対して興味をもってほしいです。

―そんなこともしていたんですか!幅が広くていつも驚かされます(笑)
 名前のパンチに目が行きがちですけれど、こういうきっかけで遠くの誰かを想って、さらに行動するきっかけになりそうですね。
 
あとは、国際協力について自分が考えたことを発信するブログを運営しています。
自分の考えを発信することに加えて、国際協力に携わる人はとても多種多様なのですが、ブログをきっかけとした交流で自分とは違う切り口の人と関わることもできたりしてそれもよかったです。

―横尾さんのブログ、更新されると読んでいるのですがいつも新しい発見があります。
 これからの更新、楽しみにしていますね!


今回は学生という立場から国際協力をしている横尾さんにお話を聞きましたが、いかがだったでしょうか?
組織や形にとらわれず、クリぼっちマラソンの企画やブログでの発信といった自分でできることで国際協力をするところにハッとさせられました。
皆さんも社会問題に対して身の回りでできることがないか、考えてみてはいかがでしょうか!

クリぼっちマラソンについての詳細はこちらから(寄付は12月26日までできるそうです)
https://friendonation.jp/projects/detail?project_id=15849

横尾さんが運営しているブログはこちらから
http://yokobeexxx.hatenablog.com/about


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?