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辞書の生き物 #319 ネコいらず

猫いらず

前回は、ネズミが入ってこないような工夫として「ネズミ入らず」について書きましたが、今回もネズミ対策の商品の「ネコいらず」です。

「ネズミ入らず」は「入らない」意味の「入らず」でしたが、「猫いらず」の場合は、この商品があれば猫がいなくてもネズミ対策ができるということから「猫が不要だ」という意味で「猫要らず」です。

「猫いらず」は、明治時代に開発された「殺鼠剤:さっそざい」の商品名で、黄燐(おうりん)を主成分とした毒物でした。

団子状にしてネズミが通りそうな場所において、食べたネズミを殺そうという商品でした。

よく使われた商品であったため、殺鼠剤の代名詞になりました。

ネズミ以外にも害虫やモグラにも効果があったようですが、逆にこれを使った自殺者もでてしまっていたようです。


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