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りゅうけん考#16 「悪魔の証明」

おはようございます。前回、りゅうけんさんの話題を無理に出そうとしたため、気を使うところが多く少し失敗したと感じています。

りゅうけんさんのことをあまり意識せずに「りゅうけん考」を書いていければと思っております。

さて、前回までに 誤導 → 虚偽 → 非難 → 非難手法 という風に証明可能性という事を軸に話してきたので、今回のテーマは、「悪魔の証明」にします。

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悪魔の証明とは、簡単に言えば「無いものは証明できない。」です。

人は、何かを証明しようとするとき、根拠前提を提示します。
それは、具体的な証拠自明の理(じめいのり)等です。

証拠は、物理的に存在し、自明の理は、人の意識の中に存在します。

存在するものは、論理的な要素になり得るので、証明可能性があります。
しかし、存在しないものは、論理的な要素になり得ないので、証明可能性がないのです。

無いものは証明できない。これが、悪魔の証明です。

それでは、具体例を見ていきましょう。

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STAP(スタップ)細胞はあります!

これを証明するためには、STAP細胞の要件を満たすデータを論文に掲載すれば、証拠となります。

もちろん、論文の査読によって、反証可能性はあります。
(査読:論文の質を保証のため同分野の他の研究者に評価を受けること)

論理的な要素になっているので、証明可能性があると言えます。

ちょっと変わった例も見ていきましょう。

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神様は存在します。あなたの心の中に。

これを証明するためには、実際には見ることが出来ないあなたの心の中を、あなたの行動といった間接事実を通じて主要事実である神の存在を推認すれば、一応の証拠となります。

※間接事実とは、主要事実の存否を経験上推認させる事実のことです。

もちろん、推認(推定による事実認定)は、反証によって覆ります。
(推定については、「ノリツッコミ背理法」の記事をご覧ください。)

反証できるということは、主要事実が存在するという仮定が論理構成になっているということであり、仮定が論理的な要素になっているので、証明可能性があると言えます。

ただし、証明可能性があるといっても、建付けとして証明できるかもというだけで、実際には「内心の立証」は、無理ゲーです。

無理ゲー(むりげー)とは、その苛酷な条件、設定の為クリアが非常に困難なゲームに対して言われる言葉である。稀に、ゲーム以外でも同じ意味で使用される場合がある。 出典:『ニコニコ大百科』

なお、内心の立証については「誤導・戦国時代」の記事で言及しています。

一般的に、悪魔の証明とは、この内心の立証を含めた「証明不可能または非常に困難な事象」を悪魔に例えていますが、「無いものを証明すること」と「在るものを証明すること」では、根本的に証明方法が異なります。

どういうことかと言うと、ある事実が存在しない事実(消極的事実)は、証拠が無いという事実によって、立証することはできないということです。

逆に言えば、ある事実が存在する事実(積極的事実)は、証拠の存在によって、立証ができるともいえます。

本シリーズでご紹介した「ファクトチェック」が不可能なもの、証明不可能な嘘は、無いもの(消極的事実)を証明する対象になります。

これらを立証には、証拠に拠らず、論理的誤謬の指摘によって、論証の妥当性を認めさせる以外に方法はありません。

いずれにしても、論理的誤謬を見い出すためには、相手への質問が不可欠であり、相手がソクラテス式問答法に応じない場合、立証は頓挫します。

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(呼んだ?)

豚子(本名)

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