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Webメディアのマーケターとしての振り返り(PV・UUのUP施策編 その2)

前回からの続きです。

前回の記事はこちら​

## ユーザーの行動を意識する

前回の記事でも書いたように、当時はスマホでアプリが増え始めたタイミング。ニュースに関しても新聞がデジタル化を進めていたり、東洋経済オンラインの編集長が佐々木紀彦さんであったり、BuzzFeedが日本に入ってきて古田大輔さんが編集長になられたり、SmartNewsやGunosyがリリースされていました。

電車の中で新聞や書籍を持っていた手がスマホに置き換わったころです。

ではその手の中のスマホで何を操作してもらうのか。できればゲームではなくコンテンツを読んでもらいたい、ということでユーザー行動を意識しながらアクションを実施していました。

メルマガの配信時間は通勤時間

朝の通勤電車の中で見てもらえるように、「毎朝昨日の新着記事がメルマガで届く」。今では当たり前になってしまっているので正直あまり効果はないと思うのですが、これは効果的でした。

一方で週末に届けるメルマガは活動開始する11時に送信といった変化もつけていました。

メルマガのポイントは、「愛されるメルマガ」だと思います。

プロモーションメルマガは正直みんなうんざりしている。そのために広告的要素はなるべく弱くし、ユーザーが「ここから来るメルマガは自分にとって有用である」「メルマガが楽しみ」な状態を作れるかです。

大きなトピックがあれば号外メルマガ

B2Bメディアを担当していたので、業界的に大きなトピックがあれば号外メルマガを送っていました。

またそれ以外にも新しい連載コラムがスタートするときや、「明日この記事を出します!」といった予告としてもメルマガを使って、本記事が公開されるときの初速を伸ばす仕込みも実施していました。

これはTVでいう次回予告やこのあとの番組告知のようなものです。(実際にTVからこの着想をイメージして具体化していました)

## SNSやプッシュ通知など試してみる

Web媒体やスマホアプリとしての特徴はプッシュ通知を媒体側からユーザーへ配信できることかと思います。

興味関心のない情報ばかりがプッシュされるとノイズにしかならないので、個人的な意識としては「ここぞというときのプッシュ通知!」と捉えていました。新聞で言う号外のような立ち位置ですね。

ハッシュタグ付きツイート

自社媒体名のハッシュタグ、またサイト内で設置されているカテゴリなどを入れるようにしていました。サイト内にあるタグにしてしまうと、数が膨大になってしまう問題や文字数の兼ね合いもあるので、なるべく削ぎ落として洗練させることを意識していました。

寄稿者へメンション付きツイート

記事の寄稿者がいれば、事前に「公開したあとにTwへ@メンションつけて投稿しますので、拡散ご協力お願いします」と依頼していました。

メディアにただ人を集めるだけではなく、この記事の執筆者というクレジットとしての意味合いも持たせ、寄稿者のアテンションも高まるような目線が大事。

この媒体がきっかけで知名度が高まるきっかけにつながればという意味合いもあったのですが、自己承認欲求に寄与できれば、、、という思いからかもしれません。

## その他:SNSの中の人として

自分の感性に近い人がフォロアーとして増える

これはSNSの中の人としてSNSアカウントを運用や、運用マネジメントをした際に経験したことです。

自分が担当として運用すると、その記事の中で「どの部分をピックアップするか」「このフレーズがあるとアテンションが集まる!」というノウハウや感覚はどうしても運用する人の思考に偏ってしまいます。

もちろん複数人で運用することで網羅的に広げることはできるかもしれないのですが、当時はその判断はせずとにかく投稿のImpやLikeが増えているかをウォッチしていました。

結果として半年ほど経過した後はフォロアー数の伸びも投稿への反応も安定的に高まるようになったのですが、次に問題が発生したのはSNSアカウント担当を引き継ぎした後です。

先述のように、どうしても運用するひとの思考に寄ってしまう傾向があるため、「それまで運用していた人の思考」と「新しく運用する人の思考」は一致させ難いためです。

責任範囲・役割を明確にしておく

上記問題が発生した際に今後のメディアの成長まで考慮した上で関わる人達で共通認識ができているか、が大事だと思いました。

当時の私は「ここで元のカタチに戻してしまうと、今後自分が運用から離れられなくなる」との懸念から半年間耐える、という判断をしました。

結果、新しい担当でも数値を伸ばすことができました!時間は必要になるのですが、新しい担当の運用の仕方と相性の良いフォロアーが増えるまでの助走期間は必要。このときに学んだことです。

もちろんひとつの人格をもたせて誰かが運用をし続ける判断でも問題ないと思います。著名な企業Twアカウントは中の人が固定で対応されているんじゃないかと予想しています。

そこは責任や役割・目的を明確にしておくことで、判断に迷った際に参考になると思います。

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