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深刻です。運送業の価格転嫁率は◯◯%です。

様々な製品の価格が上昇する中、企業がコスト増を価格に転嫁できるかどうかは、その経営の成否に直結しています。
最近では日産自動車が下請けに対して不当な減額取引を行っていたことが明るみに出て大きなニュースとなりました。

では、トラック運送業ではどのくらい価格転嫁ができているのでしょうか。

日経新聞には下記のような記事がありました。

なんとトラック運送はワースト1位です。業種別で最も価格転嫁が出来ていません。
燃料、トラック、タイヤ、人件費が上がり、2024年4月からは労働時間規制が入るというタイミングなのにこのような状況です。

なぜ運送会社が価格転嫁できていなのかを考えてみました。

・ずっとデフレが続いてきて値上げをほとんどしてこなかったので、そもそも値上げをしようという気持ちが沸かない。
・ずっと条件交渉してこなかったので、どのように交渉していいのか分からない。
・交渉に行く担当者が社内にいない。
・1社の売上が占めるウエイトが大きく、交渉に失敗をして売上を失うのが怖い。

などあります。

結局、価格の多くは需要と供給のバランスで決まります。
今の段階では供給が上回っているから価格が運送会社が必要とする価格にならないのだと思います。
これから労働人口の減少や2024年4月以降に労働時間規制が入ることで供給量が急激に落ちていく可能性があります。

例えば、コロナ禍が始まった時にマスクが急激に値上がりしましたのは記憶に新しいのではないでしょうか。あれは需要と供給のバランスが崩れたことにより起こりました。

これからの未来どのようなことが起こるのかは誰にも分かりません。しかしながら、需給のバランスが逆転するXデーは刻一刻と近づいてきているように感じます。

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