ギンラン(銀蘭)とキンラン(金蘭)
テニスコートや野球場もある、大きな公園の、ケヤキやクヌギの大木の下に、ぽつりぽつりと白い花が咲いていました。
20センチ程の小さな草でした。
日かげが好きな花のようで、木ノ下にだけ咲いていました。
通りがかった私と同年輩の人も、興味深そうに見ていましたが、名前は、わからないようでした。
家に帰り調べてみて、ようやくギンランという名前であることがわかりました。
茨城県をはじめ、多くの県で、準絶滅危惧種に指定されている花でした。
ギンランは、特定の樹木の根に共生する菌根菌から栄養を得ており、周囲の木と共存関係にあるため、仮に掘りとって鉢に植えても、育たないのだそうです。
花びらも、完全に開かないままなのだそうです。
ところで、調べていると、よく似た花で、キンランという黄色い花があることが書かれていて、是非見てみたくなりました。
ただキンランもギンラン同様かそれ以上に珍しい花のようで、見れなくても仕方ないと思いながら、次の日でかけてみました。
あちこち探してみましたが、午前中は空振りでした。
お昼過ぎ、ゴールデンウイークでも、ほとんど人のこない城跡の公園に行ってみたら・・・
そこに・・・
咲いてました!
やったー。
みっけた。
神様ありがとう。
ビックリすると同時に、嬉しくて、ひとりでカチャーシーを踊りました。
こんなふうに、特定の花を狙って林に行ったことはなかったのに、運良く見つかって、ドキドキしました。
沖縄の人が、ちむどんどんという気持ちでした。
とてもかわいくて、咲いててくれたのがありがたくて、頬ずりするほど近くで眺めました。
いつまでもこの花たちが、毎年、ここで咲くことができますようにと祈らずにはいられませんでした。