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◆◆背景制作は鉱物に学ぶべし! 後編

◆背景制作の為に鉱物から質感を学んだら沼にハマる話

  • ミネラルマルシェとの出会い
    鉱物を探すのは各都市で開催されている鉱物市に直接行くか、鉱物を専門に扱っている店舗に行くと容易に手に入ります。

    鉱物市はミネラルフェア、ミネラルマルシェ等複数の団体がそれぞれ、鉱物の直売を行うイベントです。

    私は主にミネラルマルシェに参加しています。
    何度も参加していますが、「購入したい」と思える鉱物にはなかなか出会う事が出来ません。

  • 自ら採集する人達との出会い
    ミネラルマルシェに何度も足を運ぶうちに個人で鉱物を採集しお店を出している方と知り合いになりました。
    長年探索して得た知識をまとめたお手製の地図を見せてもらったり、採集場所を教えてくれたりと貴重な情報を教えてもらえました。

    こうなると現地に行ってみるしかありません。

◆実際に鉱物収集に行ってみた話

道が途切れた先に目的の場所は存在しています。
  • 鉱山跡
    場所を公開するのは避けるのがマナー
    歴史としては昭和初期~戦後まで稼働しており、
    石膏等を採掘していた場所との亊です。

坑道跡かな? 奥に入ってはいけません。
  • 今回探すのは「黄鉄鉱」
    黄鉄鉱はかなりポピュラーな鉱物です。
    硫黄と鉄が含まれており。精錬しても硫黄が抜けないので鉄として使う事が出来ず、あまり価値が無いと言われています。

    そもそもこの鉱山跡は「石膏」を採集する為の鉱山ですが、副産物として黄鉄鉱や紅金石が採れます。

  • 鉱山跡で師匠と出会う
    この鉱山跡では有名な方のようで様々なブログに登場しています。
    いつもここにいらっしゃる「主」のような方。
    私の道具が少ない亊に気が付いたのか、必要な道具一式を無償で貸与してくれました。

  • 採集開始
    泥を集めザルで泥だけを流します。
    今回はたっての希望もあり、私の息子も連れて行っています。

ひたすら泥をザルで流す息子 奥に師匠。

滞在する亊数時間、
ひたすらに泥を集め川の水で洗い流す作業を続けます。
腰がやられました(笑)
次行くときは小さい椅子を持って行こうと思います。

◆集めた小石や砂から黄鉄鉱をより分ける話

持ってきた石
このキラっと光っているのが黄鉄鉱・・・

石についた小さい黄鉄鉱はこのままの姿の方が美しさを感じました。
石の方はこのまま保存する亊にします。

残るは現地から持ってきた「砂」です。

◆砂の中から黄鉄鉱を探す話

  • 仕分け作業
    家に帰ってから細かい砂と小石の中から黄鉄鉱を探し出します。
    とても緻密な作業で根気が必要。

肉眼で探します。
家族総出で仕分け作業をやってみました。
手前に寄り分けてあるのが黄鉄鉱

3日かかって仕分けが完了!

黄鉄鉱の最終チェック
  • 最終的な成果
    あれだけ手間と時間をかけて、たったこれだけ(笑)

集めた黄鉄鉱は小瓶一つ分

近くで1.5cmの結晶が出ていましたが、
我々はそのような大きな結晶には出会えませんでした。

購入した標本がとても巨大な塊であると実感しました。

コレクション(買ったもの)と記念撮影
肉眼じゃないと金属質を感じません(笑)

鉱物はミネラルマルシェ等で容易に手に入れる事はできますが、自ら採集した鉱物はどんなに小さな塊でも宝物です。

 


◆最後に

山奥でも案内人をつけ正式な許可が下りれば、鉱山跡に入りもっと巨大な鉱物を入手する事ができたり、幾つかの博物館では、鉱物の採集イベントが開催されていたり等、やってみたい亊、行ってみたい場所、参加したいイベントが山の様にあります。

また、地名の由来を調べるとと元々鉄が取れていた場所や採掘したガレキを捨てていたと思われる名前がついていたりと歴史的な観点から見ても、鉱物採集が身近に行われてきた痕跡を感じる亊ができ、雄大なロマンを感じます。

今度は近畿地方でオパールが採れていたという場所があるそうなので、フル装備で訪れてみる予定です。

今回のブログは背景制作と関係ないと思いきや、鉱山跡に至る道や、岩山、自然物等参考に出来るものばかり。

どんな状況でも自らの糧とする工夫があれば、
学ぶ亊が出来るのです。

足腰を鍛える為にもどんどん進んでいこうと思います。

それではまた!