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勝手に動画分析 #37「この圧倒的な力強さを2分で表現する凄み」

こんにちは、BYNDのNATUです。

BYNDではナビゲーターやTAとしてセッションに参加しています。

noteでは「週末にゆっくり嗜む動画」というコンセプトで個人的に気になった動画を毎回一つ取り上げ、4つのベース項目と1つのエクストラ項目の計5つを軸にその動画の唸るポイントを分析したり解説したりしてみたいなと思ってます。

今回はインドのメーカーPVから。動画から溢れ出るエネルギーの凄さよ。


Jindal - The Steel of India

 (via vimeo|early man film)


Director: Ayappa
Director of Photography: Daniel Fernández Abelló
Editor: Aitor Bigas
Music: Sneha Khanwalkar


今回の5項目チャートはこんな感じです。

今回のエクストラ項目は「エネルギー」。


そしてそれぞれ5つの項目のショートコメントがこちら。



[LOOK:★★★★]


撮影環境的に厳しいシチュエーションも映像美としてしっかり収める技術力もすごいですが、「力のある画」を選り抜くセンスもまたすごい。各所専門スタッフがそれぞれに職人的にこだわり、撮影監督がまとめ上げることでのこのLOOKクオリティ。圧巻。



[音:★★★★★]


音、すごく良いです。フォーリー(動作音)やアンビエンス(環境音)の使い方もすごく秀逸ですが、なによりBGMとして流れる音がまたかっこいい。曲というよりは映画のBGMのような、世界観を形作るためのサウンドの集合体といった感じですが、これがまたこの作品の世界観と見事にマッチしていて視聴者を引き込んでいきます。


[編集:★★★★]


鉄をモチーフに様々なフッテージを組み合わせて、一つの大きなテーマを印象づけるモンタージュ技法の活用が特徴的です。それぞれのフッテージをどこにどのくらいの長さで配置していくかがとても重要なのですが、見終わったときのなんとも言えないこの圧倒感は編集がしっかり機能していた証拠ですね。見事。


[構成:★★★★★]


鉄と人。初見だとしてもこのテーマが言わなくとも伝わる、そこに構成力の高さが見て取れます。すごい力強さで流れていく作品ですが、要所要所で視聴者に息継ぎさせるようなタイミングもしっかりと用意していて息切れさせずに最後まで見終わることができる構成になっているのもまた上手いなと思いました。


[エネルギー:★★★★★★]


圧とでも言いましょうか。動画から溢れ出るすごいパワーを感じます。「このエネルギーを感じろ!」という抽象的な仕掛けを動画を通して実現してしまうことに感嘆のため息しか出ませんが、この見えないエネルギーを作り出すことに成功しているそこだけでこの作品には唯一無二の価値があります。2分という時間でそれを叶えてしまう動画というもののポテンシャルにあらためてワクワクさせられた作品でした。




さて、以上いかがでしたでしょうか。

動画の面白みに少しでも触れてもらえたなら嬉しいです。

それではまた次回。NATUでした。

(Writer:スタッフ NATU)


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