EV三輪車の助成金…地域差アリ!

前回は私の購入する「EV BOSCO」という電動の三輪車(側車付軽二輪)のカスタマイズとしてオフロード仕様にすることを語った(かなり趣味の領域のような話で恥ずかしいが…)。そして今回は、EV三輪車を購入する際の助成金について書く。

電気自動車の助成金の調べ方

三輪車に限らず電気自動車は「環境に優しい」ということで助成金を受けることができる。同じメーカーの同じ自動車でもガソリン車とEV車では、一般的にEV車のほう値段が高い。そこで購入費用に助成金が適用されるのなら、値段が高くてもガソリン車ではなくEV車を選ぶ人が増える…ということを狙って助成金を定めることが多い。
かつて私は(車には全く関係のないところで)学術的な研究資金の助成金を申請したことがあった。あの時は文科省のサイトだったり、その助成金のスポンサー企業のサイトを見て申し込んだ。では、EV車は?

私は「ガレージBOSCO」から購入するので、ガレージBOSCOさんに直接EV三輪車の助成金について訊いてみた。すると「住んでるところの自治体に確認して」と言われた。なるほど。
そこで私の場合、「杉並区」「EV」「助成金」というキーワードで検索したら、区のサイトでドンピシャなサイトを一発でアクセスできた。

電気自動車の何が助成されるのかに注意

で、そのサイトを読んだ次の瞬間、私は「ふざけんな!」と思った。「冗談じゃない!」とか「この助成金を作った人は何もわかってない!」とも思った。
杉並区の場合、助成対象はEV自動車の充電器についてとのこと。車体本体は助成の対象外である。そして、ここで言う充電器とは「設置する」という言葉からして固定されたものを意味しているらしい。

どうして私がこれを読んでカチンと来たのか。

私は自分の購入する「EV BOSCO」は、オフロード仕様にする以前に、まず第一にソーラーパネルを搭載してソーラーパネルからの給電で走り続けるように改造する予定である。その改造をガレージBOSCOさんに相談している。仮にガレージBOSCOさんがこの改造をできないとしても私はEV BOSCOを購入して、家庭用ソーラーパネル、とりわけオフグリッド化に強みを持つ電気屋さんに改造をお願いする予定である。
つまり、私の場合、充電器の設置なんて最初から考えていないのだ!

わざわざ固定された充電器なんて、時代遅れだと私は考えている。そう考えるのには理由がある。
一昔前のパソコンを思い出してほしい。かつて10年くらい前まではLANケーブルでインターネットにつないでいたが、今はWiFiである。それ故に、2020年代にLANケーブルでつなぐことのできるノートパソコン自体がレアである。
それみたいに、わざわざケーブルの届く所に車を停めて充電なんて時代はすぐに終焉すると私は見ている。そんな、すぐに化石化しそうなものが助成金の対象なんて、税金の無駄遣いではないか!

参考までに…中国における充電器事情

更に言うなら、中国の現状を見てみたら良い。

ご存知の通り、中国は何かとアメリカに張り合っている。アメリカではなく中国こそが世界のリーダーであろうとしている。
そういうこともあって、EV車においても中国は至る所に充電器を設置して、さも先進国感を演出しようとしている。今度2022年の冬季五輪などは、そうやって大量に設置した充電器を諸外国に見せびらかす格好のチャンスである。

それで中国は充電器の設置に助成金を出したのだが、これが完全に裏目に出た。
ある意味でこういうのは「中国のお家芸」なのだか、使い物にならない形だけの充電器が溢れたのだ。要は、形だけの充電器を作って助成金を受け取ったらドロンである。そうして放置された使い物にならない充電器に中国のEVユーザーはウンザリしている。ドロンした人と、ドロンした人の話に乗っかって手抜き工事をした人だけがウハウハという、誠に残念なことが起きたのだ。

それを杉並区はなぞるのではないか? 中国の失敗の二の舞になるのではないか?
あるいは、まさかそういう政策を取る区の議員だか区役所の職員だかが最初から特定の電気屋とつるんでいるとか…なんてことは考えたくない。

気持ちを切り替えて…次回予告

ともかく、そんな訳で私が杉並区のEV車に関する助成金に怒りを覚えたのは、ご理解頂けたでしょうか。
助成金は、良いものを助成するために用いられるものである。間違っても助成金の不正受給を可能にするものではない。

そんな怒りはさておいて、いよいよ本日あと数時間後に「EV BOSCO」とご対面である。次回は実物を見て乗って触ってのリポートをお送りしたい。

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