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新卒が自分のコストを稼ぐということ

 離職と自分の価値を考えたときにという話です。

新卒から一人前になる時間

 インターン、バイトからの社員登用ということを考えず、自分の先行する専門学校、大学、職業学校から入ったとして、すぐに実践で職場の100%の戦力となるのは稀ですね。
 妻は助産師、私はITエンジニアですが、一人で動けるようになるのに、2年から3年かかります。逆に言うと、そこまでは会社に給料をもらっているものの、1人前稼げていないという立場であるわけです。

新卒一人に会社が1年にかけるコスト

 初任給30万と謡う企業もありますが、年収ベースで考えて、社会保障費を加味すると、もらっている年収の1.5倍、先輩が若手にかけるコストを考えた場合、自分が払っている給料の2倍会社が若手を育てるのに、かけていると考えると、年間700万円から、1500万円、一人前になるまでに、1500万から3000万円のコストを会社が負担していると思った方がよいでしょう。

3年以内に離職するということ

 会社からすると、やっと一人前稼いでくれるところまで来たところで、会社の売りに貢献せずに、離れられる訳で、それは見えない損金として計上されると思った方がいいでしょう。
 実際、自分が自分にかけてもらったコストを返済できるのって8年から10年くらいはかかるんじゃないですかね。それは企業の売上げに対する一般管理費と利益のバランスからみるとそのくらいかなという想定です。

若干の例外もあります

 自社で教育せずに、客先に即派遣という企業では、自社で教育していない分を外部にゆだねているという部分で、コスト感が違う可能性はありますが、ちょっと闇ですね。
 あとは、そもそも大企業の場合優秀で自社にフィットする可能性を青田買いした結果の一割が20年選手になればいいというのもそもそも織り込み済みというところですかね。

とはいえ

 大手企業に関していえば、私が大手SIer在職中に定年したのはたった一人でした。30に前後で、同期は半分、40台で1割以下というのが20年前の現実で、それは今も変わらないでしょう。
 商社、外資コンサルなんかは、人脈作りの新卒を3年から5年と割り切っている部分もあるのでしょうね。それはのちにWinWinになるし、屁でもないコストともとらえることはできますかね。

狙う中小

 最初の2年をコストをかけてもらうと、そこをショートカットできる部分で、コスト負債が減るというメリットもあります。ある部分では優秀でも、企業としてミスマッチだった人材を確保する機会ととらえる部分でもあると思います。
 その中小に行ったからと言って、自分が最初から自分の給料分を稼げる例は少ないと思います。稼げるには、1年なり2年はかかると思いますね。

大手で出世していくこと

 多くの総合職の場合、スペシャリストとしての側面を失う部分であり、そういうことに気づいたときに、企業人以外の自分の職制を失わない努力は必要な側面もありますね。

かくいう私は

 アラフィフの私は、大手SIer社歴と日大理工卒という肩書を利用し、いくつかの職業を転々として、現在の会社で10年働き、この先の生き方を考えているところです。その中でエンジニアとしてのアイデンティティを見つけ進んでいるところです。

 今日はこんな感じで。

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