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転倒

1年半ほど前、ちょうどダイエットが終わるころ、犬の飛び出し防止の柵に足を取られ転倒した。何かを持っていたため、手を着くことも出来ず、顔から床に叩きつけられた。

まるでギャグ漫画みたいな状態で「ヤバい!」と思ったときは、大量の血液が頬と床でヌルッとしていた。姑が部屋から飛び出してきたので、急いで起き上がり「大丈夫です」と喋ろうとしたら、なんと前歯が無い!

折れた歯を、すぐに牛乳に漬ければ...てか、すぐに病院に持って行けば、元に戻るって聞いたぞ!と、床を探したが見つからない。姑が血を拭いているのを止めて、ティッシュを調べたが見つからない。
「どうする?差し歯?入れ歯?インプラント?1本や2本じゃないぞっ」
お金の心配が頭をよぎった。

とにかく歯医者へ!と、行きつけの歯科医へ連絡すると、昼過ぎだったせいか「無理です」と、先生にも尋ねず即答された。仕方なく姑の通う歯科医へ連絡すると「直ぐに来てください!」電話の後ろで「手に負えなかったら大学病院へ連絡する」と話している。

痛み云々より、事の大きさと、これから掛かるだろう費用にドキドキしながら、先生に説明すると…「大丈夫ですよ、歯は歯茎にめり込んでましたよ」
ひえ〜〜っ、めり込むっっ!!!突然、ショックで笑えてきた。

唇と歯茎を縫い、めり込んだ歯を定位置に戻し固定して、整形外科で診察してもらうよう勧められた。血だらけの顔に服…冷静になってくると、運転する手が震えてきた。強く打った胸のレントゲンは異常なし。整形の先生が「顔見せてくれる?」と言うので、マスクを取ると…「こりゃ当分、打ったところも痛いよ」

せっかくダイエットに成功したのに、コロナ禍と歯科治療で、寝てるときまでマスクを外せず。打撲で顔は1ヶ月ほど「カールおじさん」この時ばかりは、マスクに感謝した。

子どもの頃「ポケットに手を突っ込んで歩いちゃいけません!」と言われたのを思い出した。転倒したとき手を着けないからだ。改めて身に沁みましたとさ。
年齢で足が上がらなくて躓く?…あはは、それも正しい(笑)




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