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【Vol.2】楽しくはたらく

あなたの『最後の晩餐』は?
と問われたら間違いなく
「とんかつ!!」と即答する。

「とんかつ愛」を語らせたら・・・
本題から離れてしまうのでここでは割愛する。

好きだからといって、そう頻繁に食べられるものではないのが
この「とんかつ」
美味しいものはそれなりのお値段だし
なにより「糖」+「脂質」
おとな世代の天敵のような位置づけの食べ物代表ではないだろうか。
それゆえ、自分にとっての”特別な日”にいただく「尊い」存在なのだ。

さて、そんな“特別な日”がやってきた。

新規オープンする前から気になっていたお店に行ってみることにした。
開店時間前に着く電車の時刻を調べ、お店までの経路を確認。
シミュレーションはバッチリだ。

ところが、肝心なところでいつもツメがあまい。
5分遅くなってしまった。
すでに1組カップルが並んでいた。

ここからが「ん??」の連続であった。

普段からどこにいっても
「客単価はきっとこれくらいだから儲けは・・・」とか
隅っこや換気扇などお客さんが気付かない箇所の清掃状況や
接客態度など、いろいろ気になってしまう。
われながら、イヤらしい性格だ(笑)
それが気になる、気にならないで
食事やサービスを享受できる度合いが違うのだ。

お店の評価になってしまうので詳しくは語らない。
お味は、”こだわりのお店”だけあって、たしかに美味しかった。
しかし・・・

席に着くまで20分
注文してから料理の提供まで40分
食べる時間15分

・開店したばかりでオペレーションに慣れていないのか
 ”強すぎるこだわり”とのアンバランスさが気になって気になって
 しかたなかったということ
・外には行列ができていて、「早く席を空けなくては」という
 使命感に駆られてしまったということ

結果的に食べた気がしなかった。。。
(「あくまで個人の感想です」です。)

そんなこんなで“特別な日”がなんとなくモヤモヤしてしまった。
そして決心した。
「とんかつリベンジ戦」の決行を。

・・・あれから4日。決戦の場所は東京駅。
以前1度だけ訪れたことのある、お値段、お味申し分ないお店に決めた。
改装期間を経て、先日待望の再オープンをしていたのだ。
今回は間違いなく勝てる試合である。

オープンキッチン前のカウンター席に案内された。
料理を待っている間、いつものようにキョロキョロと
お店の様子を伺っていた。

とんかつ担当の方、盛りつけ担当の方、
ごはんやお味噌汁担当の方、接客の方
みなさんテキパキと、そして楽しそうに見えた。
見ているこちらもなんだか楽しくなってきた。

特に、ごはんとお味噌汁担当の方は
年配の熟練職人さんらしき方なのに
メインでないごはんやお味噌汁をよそう姿が
とても素敵に見えた。

提供された料理、特にごはんが美味しそうに輝いて見えた。
「これこれこれ~これよ~!!これなのよぉ~!!」
終始、幸せ気分でとんかつ定食をいただくことができた。

先日よりお値段は1000円もお安いのに
こころから満足。美味しかった。

おそらく、豚肉の品質などからすれば
前者のお店のほうが格段に上なのだろう。
しかし味や満足感は品質そのものだけではないのだと思った。
お店の雰囲気やなによりもそこで働く方の魅力が
最高の隠し味になると思った。
むしろそちらのほうが大きいのかもとさえ思った。
おかげさまで美味しいだけでなく
HAPPYな気分もいただくことができた。
こころから感謝である。

老婆心ながら・・・
楽しくはたらくこと。自分のみならず、ほかの誰かのHAPPYにつながる。
そして、それはきっといつか自分のHAPPYにもなるかもしれない。