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新卒に求めるコンピテンシーNo.1「主体性」という言葉を定義してみる

就職活動に役立つ情報を発信しているginです。就職活動で行われる面接にはトレンドのようなものがあり、20年前は『10年後の自分』が流行りでした。現在は、「ガクチカ」に代表されるように主体性を問う質問がおおいかもしれません。私自身はこういったトレンドに煽られないようにすべきと思いますが、今回はこの主体性を分解したいと思います。

主体性とは何か?

もともとは経団連が各企業に対して実施した、産業界が学生に期待する資質、能力などについてのアンケート結果で、主体性が取り上げられたことが発端とされています。ですが、新卒採用はポテンシャルを重視するため、具体的な専門性ではなく、こういった曖昧なコンピテンシーを評価の基準とする傾向はあります。

では、主体性はと一体なんなのでしょうか。辞書によると、主体性とは「自分の意志・判断によって、みずから責任をもって行動する態度や性質。 『 ― をもって行動する』」とあります。ある大手メーカーは主体性を「自ら考え、自ら行動すること」と定義しています。それだけだと物足りないのか、「主体性ある仕事には愛がある」「主体性あるしごとには覚悟が必要だ」「志を持て」「信念はあるか?」などエモーショナルなキーワードが付属されていきます。どんどんわからなくなってきますね…。

シンプルな考え方があります。私の恩師の受け売りになりますが、主体性は以下のように3つの要素で定義できます。

①根拠ある行動:事前に準備をし、材料をあつめ、根拠をもって行動すること

②自主性:(根拠を持った上で)自分で考えて行動する

③結果に責任を持つ:どんな成果・結果になったも自分のこととして受け止める。当事者意識

行動の順番になっているのでどんな手順をとれば、主体性があるといえるのか、理解頂けるのではないでしょうか。1点加えると成果・結果というキーワードを含むことで、自分の行動の先には他者や周りからの評価を含んでいるということが言えそうです。

主体性を発揮したと言えるためには

主体性は、理想的な行動スタイルであり、ポジティブで重要なものです。ゆえに、「どんな人材が欲しいか」と問われたときに、この言葉が選択肢にあれば、誰もが選ぶ傾向にあります。

※採用面接のコンピテンシーに関してはこの記事でも紹介しています。
なんで自己分析ってやるんだろう?隠されたねらいと有効性を解く[就活編]

では、皆さんが具体的に主体性の発揮をしていると言える行動はどんなものでしょうか。

1.肥満は健康リスクが高いので20キロダイエットを3か月で達成した
2.本屋のアルバイトを2年間続けていて、無遅刻無欠席である
3.情報系学部に在籍しており、どんな授業を履修すべきか迷った経験から、シラバスと連動する形で各授業の要点や口コミを掲載したサイトをリリースし、新入生が授業選びのガイドとなるように無償提供している。ただし、事務局には内緒である。表のシラバス 裏の俺サイトと言われている。利用数は〇〇名、月間PVは〇〇〇数…

結論から言うと、3が良いエピソード言えます。問題があってそれを解決した方法を自分でつくっており、かつその効果まで読みとれるからです。

1も悪くはないですが、自己完結ではなく、その知恵を誰かに発信することがあることで価値が発揮されます。2に関しては、仕事を続けて解決した経営課題などが説明できれば、PRのポイントになりそうです。

整理すると、何を根拠に課題を捉え、それをどう行動して解決したのか、その結果は何だったのか、ということを採用面接の場面では問われます。ガクチカは言い換えると「主体性を発揮したエピソードを教えてください」ということになります。自身を振り返って、具体的なエピソードが無いという場合は、ゼミや研究室での卒業論文に関して、動機や途中結果などを整理して話すのもよいでしょう。


さいごに

新卒採用における、トレンドに煽られることはないと冒頭お話をしましたが企業側は「主体性」というキーワードを用いて

・自身の経験

・どんな問題意識、課題感をもっているか

・どんな成果、結果を周囲から受けたのか

という観点で測ろうとします。キーワードやトレンドは移ろいやすいですが、上記3つの観点で人物を見極めたいというニーズは普遍的と言えます。

ご自身を振り返って、悔いのない就職活動を行ってください。

そでは、また会いましょう。

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