カーネーション

心の底というか
腹の底というか。

"私"の中に蕾が、花を咲かせようとしているのを感じる。

たぶん、ひとつの感情。

気づきかけて、逃げようと思って、
その花を私の中で静かに育てるか、
陽の当たる道草の中に静かに植えるか

かんがえている。

様子を見ている。

どう育つのかな

一輪の花の前に、しゃがんでは愛おしく、
少しの戸惑いを抱えて、
でもその戸惑いを覆い隠す愛おしさに包まれて

みつめている

花びらが多く重なって、
しなやかに細かにゆれた形の花びら
カーネーションみたいな、白くて、
ほんとうに薄らに、紅に色付いている。

ふさわしく
みずからとして望ましい
わたしになれるだろうか。

なるのだけれど、
見合うほどの スピードで。

なるけれどさ。

なるようになるよ、なるようになるもの。

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