昨日、下記のような論理パズルをツイートしました。
この記事はその解答です。
もしまだチャレンジしていない人がこの記事を見ていたら、解答を見る前にぜひチャレンジしてみてください。

解答

正解は、嘘をついているのが杉本選手、一番多く3Pを決めたのがエド選手でした。
以下、解説していきます。

問題文

まず、問題文からわかることを数式で表してみましょう。
宮崎選手が決めた3Pの本数をa本とします。同様に、エド選手が決めた3Pの本数をb本、杉本選手をc本、木村選手をd本、ジョシュ選手をe本とします。
全員の合計が10本なので、
a+b+c+d+e=10…（前提1）
となります。
また、a~eは3Pの本数ですので、当然ながら、
a~eは自然数（1,2,3,4...）…（前提2）
です。

5人の発言

次に、5人の発言を数式で表してみます。
宮崎選手の発言は、
a＞b,c,d,eまたはb＞a,c,d,e…（条件1）
と表せます。
そして、エド選手の発言は、
b=c+1…（条件2）
杉本選手の発言は、
a=2c…（条件3）
木村選手の発言は、
a=d…（条件4-1）、かつ、d=b,c,eのどれか…（条件4-2）
ジョシュ選手の発言は、
e=1…（条件5）
となります。

ここで重要なのが、この中の1人だけ嘘をついているということです。つまり、この条件1~5のうち、どれか1つは成立せず、他の4つは成立します。

嘘つきは誰だ

さて、いよいよ誰が嘘をついているのかを特定していきます。

宮崎選手が嘘をついている場合

この場合、エド、杉本、木村、ジョシュの4人は本当のことを言っています。このため、前提1の式に条件2、条件3、条件4-1、条件5を当てはめていくと、
2c+(c+1)+c+2c+1=10
→6c=8
　→c=1.33…
となります。
これは、a~eが自然数である（前提2）と矛盾します。
したがって、宮崎選手が嘘をついているということはあり得ません。

エド選手が嘘をついている場合

宮崎、杉本、木村、ジョシュの4人は本当のことを言っています。このため、前提1の式に条件3、条件4-1、条件5を当てはめると、
2c+b+c+2c+1=10
→b+5c=9
となります。
b=4、c=1であれば成立するのですが、この場合、
a=2c=2、b=4、c=1、d=2c=2、e=1
となるため、
a=d=b,c,eのどれか（条件4-2）を満たしません。
したがって、エド選手が嘘をついているということもあり得ません。

木村選手が嘘をついている場合

宮崎、エド、杉本、ジョシュの4人は本当のことを言っています。このため、前提1の式に条件2、条件3、条件5を当てはめると、
2c+(c+1)+c+d+1=10
→4c+d=8
となります。
c=1、d=4であれば成立するのですが、この場合、
a=2c=2、b=c+1=2、c=1、d=4、e=1
となり、dが一番多くなるため、
a＞b,c,d,eまたはb＞a,c,d,e（条件1）を満たしません。
したがって、木村選手が嘘をついているということもあり得ません。

ジョシュ選手が嘘をついている場合

宮崎、エド、杉本、木村の4人は本当のことを言っています。このため、前提1の式に条件2、条件3、条件4-1を当てはめると、
2c+(c+1)+c+2c+e=10
→6c+e=9
となります。
c=1、e=3であれば成立するのですが、この場合、
a=2c=2、b=c+1=2、c=1、d=2c=2、e=3
となり、eが一番多くなるため、
a＞b,c,d,eまたはb＞a,c,d,e（条件1）を満たしません。
したがって、ジョシュ選手が嘘をついているということもあり得ません。

よって、消去法で嘘をついているのは杉本選手しかあり得ない、ということになります。

一番多く3Pを決めたのは誰だ

嘘つきがわかったところで、一番多く3Pを決めた選手を特定していきましょう。
宮崎、エド、木村、ジョシュの4人は本当のことを言っています。このため、前提1の式に条件2、条件4-1、条件5を当てはめると、
a+(c+1)+c+a+1=10
→2a+2c=8
　→a+c=4
となります。
これが成立するのは、a=1、c=3の場合、a=2、c=2の場合、a=3、c=1の場合の3通りとなります。

a=1、c=3の場合、それぞれが決めた3Pの本数は、
a=1、b=c+1=4、c=3、d=a=1、e=1
となります。
これなら、条件1、条件4-2も成立しますし、条件3が成立してしまうこともありません。
よって、一番多く3Pを決めたのは4本のエド選手となります。

a=2、c=2の場合、それぞれが決めた3Pの本数は、
a=2、b=c+1=3、c=2、d=a=2、e=1
となります。
こちらも、条件1、条件4-2も成立しますし、条件3が成立してしまうこともありません。
よって、一番多く3Pを決めたのは3本のエド選手となります。

a=3、c=1の場合、それぞれが決めた3Pの本数は、
a=3、b=c+1=2、c=1、d=a=3、e=1
となりますが、この場合、
d=b,c,eのどれか（条件4-2）を満たしません。
よって、a=3、c=1となることはあり得ません。

まとめ

以上をまとめると、
嘘をついているのは杉本選手であり、
各選手が決めた3Pの本数は、
宮崎→1本、エド→4本、杉本→3本、木村→1本、ジョシュ→1本　か、
宮崎→2本、エド→3本、杉本→2本、木村→2本、ジョシュ→1本
のどちらかのパターンとなります。
このどちらが実際の3Pの本数であったかは問題文からは判断できませんが、どちらにせよ、一番多く3Pを決めたのはエド選手となります。

いかがでしたでしょうか。
正解した方、おめでとうございます。
もしかしたら正解した方の中にも、各選手が決めた3Pの本数を1つのパターンに絞り込めないので不安だった方もいるかもしれませんね。

蛇足

思い付きで作ってみた論理パズルでしたが、解くより作る方が１００倍難しいことがわかりました。論理パズル作ってる人を尊敬します。そして自分で読み返してみてもわかりにくい解説だ…。我こそはという方、ぜひ僕の開設なんかよりもわかりやすい解説をお願いします！（丸投げ