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【ケーススタディ】介護業界で入社1年も経っていないのに、リーダーに指名された時に行うこと。

株式会社カチカです。
弊社は、介護業界の管理者やリーダー向け研修や1on1面談の導入支援、定着支援による離職率低下の支援を行っています。
サービスサイト https://kaigojin.com/

今回は、入社1年も経っていないにも関わらず、リーダーに抜擢された方から受けた相談についてお話しさせていただきます。

入社1年未満でリーダーに抜擢されることもある


介護業界では、施設運営をしていく際に、パートアルバイトなど今いる非正規社員の方の力が非常に大切です。こうした方々は、施設の近くに住んで長年働き続けており、新たにリーダーになった方よりも経験も年齢も豊富なケースがあります。
まだ入社して1年未満でリーダー経験もなく、人員基準を満たすためにリーダーにならざるを得なかった方からすると、自分よりも年上の方や自分よりも経験が豊富な方に対してリーダーとしてやっていく自信がないのは当然のことだと思います。
ただし介護業界ではこうしたことが当然のように起こっています。
では、先輩リーダーや管理者はどのように乗り越えてきたのでしょうか?いくつか事例をお話しさせていただきます。

はじめにお伝えしておきますが特効薬はありません。 少しずつ信頼関係を築きリーダーとして認めてもらうこれしか方法はありません。

①自信が無くても、自信を持って指示を出す。

リーダーが自信なさげに指示を出すと現場は混乱します。 心の中では大丈夫かなという風に思っていたとしても、それを部下に感じさせてはいけません。 指示を出す時は、たとえ自信がなくても自信を持って指示を出すことです。
ここで大切なのは、その指示について自分の上司に正しいかどうかを確認することです。 自分が出した指示が正しいと上司が言ってくれれば自信にもつながりますし、部下から何か言われた際に上司にも確認をしていますという風に伝えることができます。
自信がないからこそ、上司とのコミュニケーションを密に行うことです。
最初うちは経験が少なく自分の出した指示が正しいかどうかわからないと思いますが、リーダーとして経験を重ねていく中で少しずつ成功体験が生まれ、引き出しも増え、 いつの間にか何も考えずに指示を出すことができるようになっているはずです。
初めからリーダーとして自信を持って振る舞うことができる人の方が少ないです。 部下として指示を受ける側と、リーダーとして指示を出す側では大きな差があります。
少しずつ、リーダーとしての経験を積んでいくことが大切です。

②部下と向き合って1対1でコミュニケーションを取る。


2つ目のポイントは部下と向き合って一対一でコミュニケーションを取ることです。
 向き合うとはどういうことでしょうか?
例えば相談室などの個室で他に誰もいない状態で話をする、 そうすると部下の形は冷静に話を聞いてくれます。 これが立ち話で済まそうとすると、部下の方も別の仕事をしているケースが多いのでしっかりと向き合って話をすることはできていません。
なかなか人間関係が構築できていないなと感じる部下の方とは、ぜひ個室で一対一でコミュニケーションを取ってみてください。 相手が自分に対してどういう風に思っているのか、どういうことをしてもらいたいのか、こちらがリーダーとして何を期待しているのか、こうしたことを膝を突き合わせて話すことで、相手も少しずつ心を開いてくれるはずです。
ここでポイントなのが、一部の方のみに対して話をすると、他の方が自分は面談されていないという風に思い、リーダーが差別していると思われてしまうことです。
全ての部下と平等に接するこれはとても大事なことです。
例えば、毎月1回は、部下の方と個室で一対一でコミュニケーションを取るという仕組みにすることが大切です。

③部下が、どうなりたいのかをヒアリングする。


入社して間もない方がリーダーに抜擢されると、私よりも社歴が短いのに、年下なのに、何であの人がリーダーになってるのよ!というネガティブな感情を持たれる可能性が高いです。
このネガティブな感情は、冷静な状態ではありませんので、一旦、部下の感情を冷静な状態に持って行くことが大切です。
部下の感情を冷静な状態に持って行くために有効なのが、1on1面談です。
②でもお伝えしましたが、部下の方と個室で一対一でコミュニケーションを取る面談になります。「個室」「一対一」という点が、冷静に話をするポイントになります。
ここで話す内容としては、下記がいいと思います。

「自分も、経験が足りない状態でリーダーになっているので、至らない部分もあると思う。 気になる点があるようであれば、どんなことでもいいので指摘してもらいたい。
 皆さんにとって、より良いリーダーになっていきたいと考えている。」


「実際に、今、仕事をする中で、気になっていることは、どんなことがありますか?
 私に対してでも大丈夫ですし、業務の進め方に対してでもいいですし、会社に対してでもいいので教えていただければと思います。」


「〇〇さんは、〇年勤めて下さっていて、現場を支えて下さる欠かせない存在だと思います。本当に、いつもありがとうございます。
私、〇〇さんの経験と実績があれば、リーダーを担うこともできると思うんです。〇〇さん、リーダーを目指しませんか。〇〇さんがリーダーになるために、私も協力したいと考えています。」

こうした話をすると、ネガティブな感情で愚痴を言っている方は、「いやいや、別に、不満に思っていることはないです、私はリーダーには向いていないので、遠慮しておきます。」というスタンスで回答してきます。
一方、自分も本気でリーダーを目指していきたい、会社を良くしていきたいと考えている方は、「実は、私もリーダーになりたいと思っている。」「私も、正社員になりたいと思っている。」という、建設的な話をしてくるはずです。
ここで、部下のスタンスを見極めることができます。
前者の方に対しては、月に1度の1on1面談を通じて、冷静に話をする時間を設けることで、少しずつ信頼関係を築くことができると思います。
また後者の場合は、上司に相談して部下がリーダーや正社員になるための条件を確認し、それを部下の方にお伝えして一緒に目指していくようにしていけば、自然と信頼関係を築くことができるようになると思います。

まとめ

以上、介護業界で入社1年も経っていないのに、リーダーに指名された時に行うことを3つお話させていただきました。
弊社も、介護業界の離職率低下、リーダーの成長、1on1面談定着などのご支援をさせていただいている中で、介護業界でリーダーを務める方が直面する難しさがあると感じております。
今回の、施策が、介護業界のリーダーの皆様のお役に少しでも立てれば幸いです。

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