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旅は、自分(の仕事)を再認識すること


10月の中旬、尾鷲商工会議所青年部の研修・親睦旅行で金沢に行った。


金沢は前にも一度行ったことがあり、これは金沢旅行にも言えることだし、東京旅行でも言えることだが、他所の土地を旅行し、文化に触れ、そこの土地のものを食べることは、その土地のことを知るとともに、翻って『自分の暮らす町のいいところ』や『自分が経営しているお店の強み』のようなものも改めて再認識できる機会でもあると思う。

他所と比較すると、自分の住んでいる町や自分のお店のことを卑下してしまいそうにもなるが(海外生活の長かった日本人が、日本のことを腐す、みたいな)、しかし、もうこの年齢にもなると、単純に『大きな街が羨ましい』とか『人がたくさんいて活気あって羨ましい』『おしゃれなお店があって羨ましい』という感情よりも、微力ながらも、弱小ながらもなんとかかんとか工夫して自分の仕事を楽しいものにしていこう、自分の町の埋もれそうになっている文化を大事にしよう、自分の生活を豊かで充実した営みにしていこう、人と人との繋がりを大事にしよう、と思えるようになってきたし、そう思えるようになったら、人生まだまだこれからなのだ、という気がしてしまう。

その証拠に(?)、金沢での夜ご飯、参加メンバー全員揃っての食事の席で、北陸の美味しい魚介類やお酒を飲んでいるにもかかわらず、

「自分が思う尾鷲で一番美味しいものは何か」

をそれぞれが順番に発表しよう、ということになり....それが、それこそがまさに『他所に旅行をして、我が故郷のことを再認識する』という現場そのものだったと思う。
(あの瞬間が一番楽しかった)

金沢に着いたその日は、青年部で仲のいい友達と、『新竪町商店街』というちょっとレトロな商店街を散策した。



30代の時に金沢を旅行した時の記録(日記)が今も残っていて、その記録を読み返していると、その商店街に行った記録が一番詳細に残っていたので、おそらく、『新竪町商店街』がその時の旅行で自分的には一番楽しかったのだろう。

その商店街にまた行ってみたくて、友達と2人でぶらぶら散策した。

昔ながらの日本家屋がたくさん残っている地域で、日本家屋をうまくリノベーションしてインテリア雑貨店や作家ものを多く扱うクラフトのお店や、アンティーク屋さんやカフェやBARやアウトドアのショップがまだ多く立ち並んでいた。

友達と改装したお店を外から眺めては、お店にとして再利用する目的で日本家屋を改装する場合は、『全部改修する』というよりも『ここだ!というポイントを抑えて改修する』のがアイデアの出しどころで、一軒一軒、どこをどうポイント的に改修しているかを検証しながら歩いた。

個人的にはとっても楽しい町歩だった。
(こういう町歩きを尾鷲でもやりたい)

そんな町歩きにお付き合いしてくれた友人に感謝。


その他、金沢の老舗和菓子店『森八』に行った。

落雁で有名なそのお店には『金沢菓子木型美術館』という、落雁で使用する(使用してきた)、江戸時代以降の木型が数千点と、古い九谷焼の器が展示されている。

木型の数々。このエリアだけ『ツァラトゥストラはかく語りき』が流れてて、壮大なスケールのを感じさせるBGMのチョイスが絶妙にマッチしていて、ちょっと笑ってしまった。
九谷焼。


『生活工芸ミュージアム』というところにも行った。

金沢の伝統工芸….漆芸、金箔、九谷焼、加賀友禅などが、歴史や制作過程の説明と合わせて展示されていた。


今回の旅行で唯一残念だったのは、自分好みのコーヒーに出会えなかったこと。(ロースタリーのリサーチ不足による)

できれば、ガツン!とボディの強いコーヒーと、それに合うスイーツを、九谷焼の器で楽しんでみたかったが、それが叶わなかったことが残念だった。


その他、美観地区である東茶屋街に行った。

こちらは古民家を改装したお店が多く立ち並んでいて、外国人観光客で賑わっていた。

金沢は、文化度が非常に高く、歴史のある建物や伝統産業、博物館、美術館などの文化施設も集中していることに加え、美観地区も整備されていることから、日本人観光客、外国人観光客で賑わっていた。


『抹茶のオペラ』
金沢の『東茶屋街』にあった金箔工芸のお店で買った金箔を仕上げに遇らってみた。



逆に、『暮らし』や『生活』を感じる場面は少なく、次に行く機会があればもっと北陸のディープな側面にも触れてみたいと思った。


建物、街並み、料理、器などの工芸、おもてなし文化.....

飲食店を経営していると、旅行は、見るもの全てが勉強になって、多くのことがる..…

そしてそれが(繰り返しになるが)翻って、自分の生まれ育った町の良さや、自分の仕事や環境の強みを再認識することにも繋がっていく。

また次も無事に、青年部のメンバーと一緒に旅行に行けるといい。


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