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ハイオクガソリン不正その後。何と!100オクタンのハイオクは今や流通してない?

■ハイオクガソリンは100オクタンって思い込んではダメ
長い間、私を含めたユーザーの大半は「ハイオクはオクタン価100。エンジン内部の汚れを落とす清浄剤入り」と思っていたのだけれど、今や何も信じられなくなってきた。オクタン価は不明で、清浄剤が入っているのはシェルVパワーだけ--という記事を先日お届けしたが、その後、石油連盟の会長が定例記者の場で「各社のハイオクは同じ品質」と認めた。ハイオク問題その後を。

ハイオク
ハイオクガソリン=オクタン価100ではない!
まずオクタン価だけれど、改めてチェックしてみたら現在100オクタンを明言している系列は一つも無かった。かつては”100”という数字が入ったハイオクもあったけれど、業界の人に聞いてみたら「恥ずかしながらカッコ良いので100とつけているだけでオクタン価を示している数字ではないんです」。ただ20年前までは各系列でオクタン価にバラつきはあったという。


実際のオクタン価については、正確な数字が公表されていないため96オクタン以上としか解らない(96オクタンギリギリということはないと思う)。季節によっても精製設備によっても、ベースとなる油種によっても微妙に違うため、98~99.5オクタンの間ぐらいでしょう、とある自動車メーカーのエンジン担当は言ってました。ただハイオクをレギュラーで薄めている疑惑は残る。

精製施設がハイオクとして生産したガソリンをそのまま売っているのは、現在も専用ローリーで配達しているシェルマークのスタンドだけだと思う。という点では”間違いの無いハイオク”を入れたければシェルを選ぶべきなのかもしれません。ちなみに車両取り扱い書を見ると100オクタンを指定燃料にしているモデルもあります。オクタン価99以下でパワーダウンすると書いてある。

もちろんノックセンサーが付いているため壊れることはないものの、本来のパワーを出したければ99,5オクタンのスタンドを探すしかない。ハイオクの規定値下限である96オクタンだと明確にパワー落ちると考えていいだろう。石油連盟に今回の不祥事を反省する気持ちがあるなら、汚名を返上するためスタンド毎にその日に販売しているガソリンのオクタン価を公表すべきじゃなかろうか。

清浄剤だけれど、読者から「ENEOSではモービルと合併した2018年9月に、当該商品であるヴィーゴを販売終了し、ENEOSハイオクガソリンになると告知しております。これはちゃんとENEOSのウェブ上でも告知されています。また、その際に洗浄作用をなくし、汚れ再付着防止作用に切り替えることも告知されています。正しい情報を発信してほしい」。という指摘を頂いた。

確かにエネオスはヴィーゴの販売を終了しているものの、その後、私を含め多くのメディアで「ハイオクは100オクタン。清浄剤入り」という記事が出ているのに全く訂正しようとしていない。そもそもヴィーゴを止めて普通のハイオクになり性能低下したということは、ユーザーに対しアピールしていないため皆さん認識出来ていないと思う。清浄作用、いや自浄能力が低い。

以上。今回の石油連盟会長の記者会見により、シェルマークのスタンドを除き、レギュラーとハイオク問わずどこで入れても同じ。オクタン価は96以上、ということだけ確実になりました。ヨーロッパで98オクタンのハイオク指定になっているような高性能車(大半の輸入車は欧州のレギュラー/95オクタン指定)は、信頼性がありそうなスタンドを利用することをすすめておく。

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