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渾身の商談(前編)

(この記事は2021年5月に掲載されたものを再投稿しています。)

今回の内容は本当に会員限定の真骨頂ともいえるもので会員の皆様にはお読みいただいた後は他言無用の協力をお願いします(※後ろ暗いことは何もありませんが)。

※写真は14年前(2007年)のちょうど今頃の珈琲文明内装工事着工前に撮った私と丸山健太郎師のツーショットです。

さて、まず珈琲文明のコーヒー豆は軽井沢の丸山珈琲から仕入れています。

文明ロード Vol.14「丸山珈琲との出会い~修業編エピソード1~」
とさらにこちら
文明ロード Vol.15「モリよさらば~修業編エピソード2~」
をご覧いただくとして、ともかく私は丸山珈琲に惚れ込んで、豆もここ一択で仕入れて来ました。

私は仕入れのケーキやその他様々な仕入れ商材に関しては10円単位で価格の比較検討をしている身でありながら我が商売の最も根幹であるコーヒー豆の仕入れ値に関しては実はこれまで全く気にしたことがなかったのです(会員の皆様、ダメですからね)。

もちろん市場価格等の標準値は知っていましたが自分のところの卸価格が他と比べてどうなのか、などは考えたこともなかったのです。

この度、丸山珈琲の営業部長さんからの電話で突然それを知ることとなったのです。

結論から言いますと、珈琲文明はこれまで異常なまでに安く豆を仕入れてきていたということに気づかされました。

それだけならいい(うちにとってはいい話なだけ)のですが、話はここからです。

「来月(この電話は3月にあったので4月からということ)からは他の卸先と同じ価格でお願いしたいんです」という部長さんからの話があり、実にこれまでの1.5倍の値上げという驚愕の卸値を提示されました。

逆に言えばこれまでどんだけ安く仕入れてきてたのかとも言いますが・・・(苦笑)。
具体的には「定価の7掛け」を提示されました。

これでも実はスペシャルティコーヒーの他業者の卸値と比較(初めて比較してみました)しても丸山珈琲は少し安くて至ってリーズナブルであることもわかりました。
会社としての決定事項ということも含め、こういうことには従うしか道はありません。
ただ、これまでのうちの利幅が激減するという現実はやはり看過できないのも正直なところです。

そこで私は「渾身の(!?)商談」をしようと思いました。
「相手は何も悪くない」どころか「絶大な信頼を置いている丸山珈琲」でクレームではなく、こちらは店舗経営者としてここは動くことにしました。

営業部長に話したところで部長さんも困ってしまうというか、この決定は覆らないのはわかっていたので、私は社長の丸山健太郎氏(師)に直メールを敢行したんです。
今後皆さんが経営していく中でもこうした「渾身の商談」の必要性が生まれるかもしれませんので、その時に何かの参考になればと思い今回はここでだけ私が丸山師に宛てたメールを全文公開することにします。

(以下が丸山社長に宛てた私のメールです※一部伏字)
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丸山さん、お忙しいところ本当に恐縮ですが今回どうしても丸山さんご本人にダイレクトにお話をしたくてメールさせていただきました。

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