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FOREVER WE RACE

土曜日。

8:30に起きる。最高気温26度。蒸し暑い日。洗濯をして、フローリング用のマジックリンで床を拭く。テレビ台を移動して、ベッドも動かして。もう汗だく。

エアコンを付けるほどではないし、電気代も気になるから扇風機を付ける。今年の夏は昨年以上に扇風機の出番が増えそう。熱中症にならない程度に節約をしようと思う。

夜の10:30からJSPORTSでル・マン24時間レースを観る。今年でル・マンは100周年。途中に戦争などの影響で開催されなかった期間はあるものの、同じレースを100年も続けることってほんとうにすごいことだと思う。

現地の入場者数は公式発表では30万人だったそう。街全体がお祭りのように賑やかで、中継で観ていても、すっかりコロナ前の雰囲気に戻っていて嬉しくなってしまう。スタンドもポルシェコーナーも沢山の人。人の熱量がすごい。


今年のル・マンは直前になって、ルールには無いBoP(性能調整)が発表された。要約すると、「トヨタの車は速いから、ハンデとして36kgの重りを載せてね」というもの。

WECのルールでは、第4戦のル・マンの前にはBoPは行わないというルールが明確にある。それなのに突然のルール変更。もちろんトヨタは抗議をしたけれど、ル・マン24時間レースの主催者であるACO(フランス西部自動車クラブ)は聞く耳を持たなかった。


トヨタが速いのは、途方もない時間をかけて、たくさんの人たちが努力をして、ほんとうに沢山の時間を積み重ねて今の速さがあるのだ。

トヨタが速いからレースがつまらなくなる。だからハンデを載せよう。主催者側の言い分もわからなくはない。けれども、政治的な理由で欧州の自動車メーカーを有利にさせることはあってはならないことだと思う。

モータースポーツを続ける意味って、いったいなんなんだろうと思う。主催者の匙加減ひとつでルールが変わってしまうのなら、もはやスポーツとは呼べないと思うし、そんな茶番みたいなレースを誰が観たいと思うのだろうか。

言いたいことは山ほどあるけれど、モリゾーさんがトヨタの会長として公式にコメントを発表してくれた。


日曜日。

朝の4:30までルマンを観て、3時間ぐらい寝て、そこからずっと、夜の11時のゴールまでルマンを観ていた。大きなハンデがあるにもかかわらず、トヨタの終盤の追い上げは鳥肌が立つほど感動したし、最終スティントを担当した平川亮選手の走りも素晴らしかった。

100周年のルマンで、ルールに関するゴタゴタがあって、フェラーリの方が明らかに速いのに、それでも果敢にチャレンジをした。

最終スティントを託された平川選手のプレッシャーはどれほどのものだったのだろうか。

ゴール後、必死に涙を堪える彼の姿に涙が止まらなかった。


100周年という記念の大会で、6連覇という大きなプレッシャーがかかる大会で、トヨタは限界に挑戦し、全力で24時間を戦い、チャレンジをした。フェラーリには負けたけど、ポルシェやキャデラック、プジョーよりも圧倒的に速かった。

この悔しさは、来年のルマンにぶつけよう。悔しいけれど。沢山の勇気と感動をありがとう。



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