奇天烈な夢の日記



私は妹と共にオキナワに旅立った。

オキナワは蒸し暑く、そして程よく年季の入った建物が立ち並んでいる。廃れた商店街がいくつかあり、黄色や赤の果物を売っている屋台が時々見えた。

親友のSが、もうオキナワに住んでから半年になるので、現地の案内を快くしてくれた。そして、オキナワで長い間暮らしていくにはバイトをする必要があると話始め、近くにあった掲示板を指差した。

簡単な英語でも接客ができる楽なバイトをその中から選んで教えてくれた。

(なんでもオキナワのマツキヨは、米国人が来たら、薬剤師を通さずにこっそり薬を渡せば直ぐ帰ってくれるから楽らしい。)

「一週間はここにいるといいよ。三日で帰るのは勿体無い。」

Sにそう言われた後に、私は一人で面白い店が無いか、廃れた商店街を散歩しに行った。道に目を落とすとたまに灰色のネズミが走っていくのが見える。大層汚い商店街だと思った。奥へ奥へと足を進めていた、その時である。

「お姉さんいい店知ってるから一緒においでよ。」

チー牛おじさん3人組が突然道を立ち塞いできた。断りながら隙間を通り抜けようと思った瞬間、鈍器で頭を打たれたのか、私は道に崩れ落ちた。

誘拐された。

どこに連れて来られたのかは分からないが、暗い部屋で私はひたすら強姦されていた。3人のチームプレーによって逃げる隙も無かった。

「こんなのあんまりだ。もう帰りたい。」

全てが終わった後、警察に行く前に妹にこの件を報告しようと思い、一旦元いたホテルに戻ることにした。しかしその前にホテルの喫煙所で一服しないと落ち着かず、とりあえず喫煙所に足を運んだ。

ヤシの木が生い茂る白コンテナの喫煙所の扉を開け、座れる席が無いか探していた。中はパイナップル系の果物の匂いが充満していた。

しばらくして、角の席に座っている茶色い人影が見え、おもむろに近づいてみると、なんとそこには皺の深くなり、若い時の面影がない老けたお婆ちゃんになった妹がいた。クールの紙タバコを吸いながら、理解できない言葉で日焼け肌の男性とひたすら喋っている。私は三秒ほど立ち尽くして、我に帰った。

「なんだここ。時間軸歪みすぎやろ。」

私はそこで、目が覚めた。





P.S
あえて私が沖縄と書かないのは、そこが本当に沖縄だったかどうか分からないからです。しかし、完全に発音は“オキナワ″でした。


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