久しぶりに映画を見た

 久しぶりに、映画を見てきた。たぶん数年ぶりだった。見たのは、「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章」。

 PVで、世界観に惹かれて、是非見に行きたいと思っていた(ただ、PVはあまり見すぎない方がいいかもしれないと思った。勝手にまだ見ていない物語を脳内で捏造して、本当にその映画をもう見た気になってしまうから)。

 世界が終わる…かのように思えたけれど、結局終わらず、日常が続く。しかしその「日常」は、「円盤」などの非日常が確実に入り込んだものである。

 SFみたいだが退廃的で、日常の素朴な幸福が描かれるほどどこか不穏な空気の漂う、不思議な世界観だった。「円盤」は、青春時代の未来への不安の象徴であるようにも思えた。他にも、善と悪や、正義と力といったテーマが絡み合っていたように思う。絶対的な正義のためには強い力が必要に思えるけれど、力よりも前に「友だち」を知らなくてはいけないのかなと、考えたりした。絶対的な正義が必要とする「力」というものは、その正義を悪にも変えてしまうものなのかもしれない。大きな力を持たないからこそ、その人にとっての正義は、美しいままあるのかもしれない。

 映画が久しぶりだったのと、物語が後章に続くために謎がたくさん残っているというのとで、見たあとはなんだか呆然としてしまった。しばらくしたら、もう一回見に行きたい。

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