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月から零れ落ちる 沈黙の雫を 貴女にあげよう 貴女は その雫を 言葉の帳に 挟み込み わたし…
わたしの言葉たちは 調子に乗りすぎたようで 貴方の周りを ぴょんぴょん飛び跳ねながら 貴方…
わたしの鼓動は キーを打つ わたしの想いが 鼓動で打たれる まだ、 わたし自身が気付いてい…
わたしはアナ、と 瞳をとじてつぶやき 心の奥深くにしまい込んだ もう会うことがかなわない …
遥かに見える山なみ 刷毛で掃いた水彩画のように 笑い声で滲んでいた色彩たちが 柔らかな緑に…
“固結びの紐”と わたしを 喩えた貴方は 結ばれたままの わたしを縛る 腕、首、胸、臀部、…
昼に輝くものは太陽で でも、わたしの昼には昇らない 遮り、隠れ、 わたしは 昼の太陽を遠ざける 昼の太陽に映し出される影は 歪な輪郭をくっきりと浮かび上がらせ わたしを崖に追いやる 現実と切り結ぶ僅かな足場は それなのに わたしをこの場所にとどめるように 青い息吹を 立ち上らせる 仮の夜に わたしの身体を 預けながら 青い心を捨てきれない 昼の太陽を遠ざけるのは この青い心まで 灼かれてしまうからか 仮の夜の月が 慈しみの眼差しを投げかけたのは この青い心を見
陽を閉ざした 二人だけの秘密の部屋に わたしの月が 昇る 欲望が滾る 仮の夜に わたしの月…
春の夜は滲み わたしの心から 零れ落ちるものたち わたしの内なる月は 滲む夜を 引き寄せ …
おてんとさまは 見ていると おてんとさまに 恥じることを してはいけないと 手渡されてきた …
春の海 波立つ原っぱ うさぎ跳ぶ 今宵帰るか 満月の宴
わたしが見る月は あなたが見ている月 あなたが見る月は 誰が見ている月なのだろう トップ…
月の巡りが途絶えた わたしに 満ち欠ける月は 変わらず まなざしを送り 光の筋は 微かに震え…
新月の今夜 星の林を縫って あなたに会いに行こうと 思っていましたのに 春の涙が こぼれおちてきました 衣と肌は ひとつになり 手探りで進む指先は 棘に守られた新芽に触れて 血が滲みます それでも 柔らかな苔は 素足を包み あなたの 口づけのように わたしを愛おしみます 何も見えず 何も聞こえず 闇は 美しい静寂となり わたしは あなたへと 誘われます