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【詩】おてんとさまとおつきさま

おてんとさまは
見ていると

おてんとさまに
恥じることを
してはいけないと

手渡されてきた
戒め

その姿を見るには
おてんとさまは
眩しすぎ
わたしの道は
かれる

おてんとさまが沈む夜
手探りに進むわたしを
それでも
見ている者があって

視線のもとを
見遣みやると

ぽっかりと浮かぶ
おつきさま

おてんとさまの陽に灼かれる
おつきさま

あなたは何の戒めを破ったのか

わたしの
足跡を
白く浮かび上がらせ、

あなたは
何をあがなおうとしているのか

白く浮かぶ道を
白く浮かぶわたしを

おつきさまは
見ている

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