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【詩】春の夜に零れ落ちるもの(「春の夜」改め)

春の夜は滲み

わたしの心から
零れ落ちるものたち

わたしの内なる月は
滲む夜を
引き寄せ

心に満ちる雫は
ぽたりと
零れる

零れる
零れる
零れ落ちる

過去の記憶や想い出
未来の希望や夢
流れる歌や移ろう色
含んだ息やなぞる指先
いとおしさや寂しささえも

引力の網目から
零れ落ちるものたちは

わたしが手放したものなのに
なぜ
こんなにも
あたたかいのか

蒼い風は
滲む夜を
柔らに広げ

水面に
宿る月を
揺らがせる




先日公表した詩を
修正し、
改めて掲載しました。

スキをつけてくれていた方、
ごめんなさい。

この詩も、届いてくれたらいいな。

初出の中盤を、かなり改訂しました。
零れるイメージの方が
どんどん膨らんでいってしまったので。

タイトルも変えて。

そうしたら、
こんな詩になりました。


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