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北海道とアイヌと金塊【ゴールデンカムイ実写感想】

カント オロウ ヤク サク ノ 
アランケプ シネプ カ イサム

天から役目なしに降ろされた物はひとつもない


ゴールデンカムイについて

北海道を舞台に繰り広げる金塊争奪戦、和風闇鍋ウエスタン漫画

この漫画を知ったのは2022年春、連載終了目前の無料公開があり一気見した結果どハマりした。
完結後ももう一度読み直したく単行本31巻買ってしまった。
日露戦争、北海道、アイヌ、金塊、刺青囚人、第七師団、狩猟グルメ、旅、北海道の大自然、動物達、バーニャ、色々な要素が絡んでおり読み進める程面白い。本筋から外れてギャグや洋画パロディの無駄を挟んでくるが、その無駄を楽しむ漫画だとも思っている。
特にキャラクターは全員信念だったり個性、心の闇だったりが強く他のキャラクターとの掛け合いは見ていて飽きなかった。

アイヌ文化の衣食住、信仰に狩猟などの解説も分かりやすく面白く描かれている。
特に料理はただ美味しい、だけでなく『臭みがある』『脂っぽい』等丁寧に描かれていた。

実写化発表された時はとりあえず好きな漫画だし見に行くか〜感覚で行く事にした。

実写映画を観て

結論、最大限原作に配慮されて作られている完璧な実写だった!
台詞の改変だったり原作無視の改変ストーリーやファンが不満を持ちそうな改変は無く原作通りに限られた時間の中に上手に見たい所、印象深い所を落とし込んでいた。

北海道の果てしない雪山、雪景色や日露戦争の臨場感や残酷さ等は実写ならではの迫力が有り素晴らしかった。

軍服や銃等の小物も素晴らしく、個人的に良かったと思った物は杉元の三十年式歩兵銃の作り込みはボルトストッパーは肩掛けのベルト?の使用感もあり目で追ってしまうぐらいカッコよく使われていた。

熊や狼のCGも違和感無く怖かった。熊に関しては本当に怖かった。(赤ちゃん熊は可愛かった。)
グロテスクシーンはあるがそれが無いと伝わらないし、やはり熊CGは迫力あった。
レタラ白石の頭齧り付きも再現されてて笑顔になった。


それぞれのキャラ、俳優陣について

正直全員素晴らしかったので特に気になった人を紹介

•杉元佐一 【山崎賢人】


不死身の杉元の名に過ぎない暴れっぷりは見ていて気持ちが良かった。原作でもある愛嬌や人の良さ等も伝わってくる様で山崎賢人さんが杉元で良かったと思った。

•アシリパ 【山田杏奈】



原作通りの相棒ポジションでいてくれて良かった。マスコットでも無くヒロインでも無く、杉元の相棒として凛々しさやコメディ感も待ち合わせ共に進んで行くのを観て、コレが見たかったんやってなりました。最初見た時は身長差とかは確かに気になったけど料理で美味しそうに食べてたり、レタラに舐められての見てたら違和感は無くなった。この人の演技で原作にグッと近づいてた様に思いました。

• 白石由竹 【矢本悠馬】


純度100%白石だった。明るいキャラや原作でもかなり見たアホそうなポージング、服装、演技、声、そのまんま出て来た。
川に落ちた後火を起こそうと木を擦ってるシーンや「お邪魔するぜ(ヌッタァ)」の妖怪シーン面白かった。

•谷垣源次郎 【大谷亮平】

第七師団の中でも特殊な服装、マタギ感があり良かった。原作のムチムチ感が足りない!と思っていたけど原作がおかしかったのかも知れない??
スキーシーンカッコよかった!!!

•鶴見篤四郎 【玉木宏】

実写メイクと演技の狂気が合わさって良い意味で不気味だった。素人目でしか無い意見だけど演技上手すぎる。蝋燭ボリボリの時や最後の落馬ダッシュからの銃の構えは特にカッコよく、完璧にアニメ超えてた。

•月島基 【工藤阿須加】

原作だとまだモブキャラだった中しっかりと原作通りの忠誠心を見れて良かった。
原作には無いシーンでは冷徹さと強さが見れて原作で出てたらこうなってたかもなと思える物だった。

•尾形百乃助 【眞栄田郷敦】

ポージングが完璧だった。ミステリアスで何考えてるか分からんキャラ感が出てて出て来た時はおお!ってなった。出番が少ない中印象を残してくれた。続編作ってくれー

•土方歳三【舘ひろし】

服装もカッコよく大物感がしっかり出てて良かった。出番がちょい少なかったが活躍はまだ先だからしゃーないよね。

•牛山辰馬 【勝矢】

チ○ポ先生。頭のハンペンのメイク凄かった。柔道耳まで作り込まれててた。あの体型でしっかりスーツ着てオシャレしてるのはマジでチ○ポ先生だった。原作ではちょっとシーンだった所だが無敵っぷりがより拍車かかってた。

•マキタスポーツ【後藤竹千代】

逆だったわ、でも最初の入れ墨囚人としての呑んだくれ感は始まりを告げてくれた。死体シーンほぼ裸に近いと思うんすけど体張ってるなあって思ってしまった。まあもっと寒いシーンはあるんだけども

•二階堂浩平&洋平 【柳俊太郎】

今回の映画で1番見ていて楽しく印象に残ったキャラクター。
そっくりな俳優2人用意してたのかなーと思ったら1人2役やっていた。最後のスタッフロール見て!?!?!!!??!ってなってた。2人で動いたりするシーンとか改めて考えると凄い事してるなと思った。
アクションシーンも追加されており躍動感や動きポーズどれもカッコよかった。
原作だとコレからまだまだ狂気のギア上げていくから続編作るなら本当に見てみたいと思えた。

最後に

原作、アニメ、実写全部見てそれぞれの良さがありどれも見応えがあった。今回の実写は風景、料理、怒涛のアクションシーンはまさに『実写』の良さを実感できた。ファンの見たかったものに全て答えてくれた感じがする。最後まで無駄な事の無い良い映画だった!!

いや結構無駄な事あったな

まだ観てない人へ、見終わった後の達成感あるけどスタッフロール流れ初めて出て行っちゃうのは勿体無いよ!最後まで見て後悔は無いはず。


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