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90年代のJ-ROCKがなぜ過大評価されていると言われているのか

ハイスタ、ナンバーガール、BJC、TMGE、スーパーカー、ゆらゆら帝国etc・・・私の世代からしたらいわゆる「神」と崇めていたバンドで、氷河期世代でうまくいかなかった就職もなんとか頑張れました。

ですが、「過大評価されすぎている」という年上の世代の皆さんの意見をちらほら聞きますが、過大評価されていると悪く言われるほど、90年代のJ-ROCKがいかにかっこ良く、伝説になったのかを淡々と書くことにしました。音楽系の文章は私は大の苦手なので拙いことをご了承ください。

「音楽フェス」の存在で間口が広かった


エアジャムやフジロックなどの「夏の音楽フェス」というものが始まった頃で、固定のファン以外でもいろんなバンドやジャンルの音楽を聞くことができる機会に恵まれたのが私たちの世代です。

「xxが出るからフェスに行く」という価値観ではなく、「フェスに行っていろんな音楽を聞く」という価値観を持たせてくれたきっかけにもなりました。

なので、ふと立ち寄ったステージの演奏を見て「へぇ、かっこいいバンドだなぁ」と思ってすぐCDを買うみたいなことができるのがフェスの良いところで、ワンマンに行くか・行かないかという判断もつきやすかったです。

また、当時のJ-ROCKは「最初の音がみんなかっこいい」という傾向が強かったと思います。「シンプルにかっこいいことへの分かりやすさ」は、音楽を知らない人が聞けば「こんなにかっこいい音楽は初めてだ!」と認識するので、それが過大評価をされるほどの結果に至っているのだと思います。

後日放映されるのでステージ上にいる人達を見た目で見ない


フェスではステージだけを見るのではなく、今は禁止されていますが、モッシュやダイブで忙しいため、演奏だけは耳で聞いてステージ上の人はあまり見ていません。

ですが、後日CSやBSで放送されるので、その時に演奏をしっかり見ればいいというシステムが出来上がっていました。

最初に掲げたバンドは割と男性ファンの割合が多いこともあり、見た目を見てうっとりすることもなく、そして変なマウントの取り合いなどもなく、体力は必要ですが、変なしがらみがない分、楽しめます。

「かっこいい」の価値観に変化が出てきていた間の時代だった


個人的に、今でもキャッチーな曲よりも「かっこいい」曲であればどんなジャンルでも聞きます。それが私にとっての「いい曲だなぁ」です。現代はサブスクの時代なので、最新のヒットチャートの曲も聴き逃すことはありません。

ちなみに、「今時の曲とかわからない」「カラオケの最初のページ歌えない」というひねくれた考えは元々持っていません。

多分、考え方の違いなんだとは思いますが、それとは別に90年代後半は「見た目がかっこいいから好きになる」ということよりも違う「かっこいい」という価値観が広がったんだと思っています。

それは、J-ROCKの分野だけではなく、さまざまな分野において、です。

昔の人は「昔も同じようなの流行った」と言われてしまいますが、トレンドというものは今も昔も「昔と同じようなもの」が流行っているとは思っておらず、たとえ昔のコンテンツに似たようなものであっても「進化」をしているのであればそれは全く新しいモノだと思います。

といった上記のような考え方が広まり始めた頃でした。

裏を返せば「日本でやったらかっこよすぎてウケない」と思われていたコンテンツが出現してきた時代で、その予測が見事にハズレ、その時代とマッチしていたのだと思われます。

競い合うのではなく他のバンド同士がリスペクトし合っていた

「俺の方がすごいぜ」という美徳はあるにしても、この時代のバンドの人たちは競い合いをせず、ただシンプルに「俺たちの音」を出していました。

そして、それぞれのバンドに対してのリスペクトがあり、競い合うというよりも「みんなで盛り上げていこうぜー」的なものがあったと思います。

私の推測からすると、90年代のJ-ROCKの歌詞というのは文学的要素を持った歌詞の中に、哲学・詩・物語をごちゃ混ぜにするのではなく、哲学なら哲学だけ!という一貫したモノがありました。

その上でめちゃくちゃかっこいい音とリンクして、人の心を掴んだのだと思います

時代が追いついてないモノはない

私は「時代が追いついていない」という物事はないと思っています。

明日になればまた新しい1日になるのと同じで、それの繰り返しです。

その時代に見合ったモノが生まれていると思っています。

なので、90年代のヒット曲やJ-ROCKというのは今の時代は「時代遅れ」なのかもしれないので私は人に押し付けてまで勧めることはありませんが、その時代によって、その時代の中の社会に疲れた時に元気をくれるもの、それが音楽だと思っています。

私にとっては90年代のJ-ROCKが最高に最高だと思っているだけです。メディアにも出ないのに評価されているのは過大評価ではないと思っているし、過大評価上等でございます。

もしよろしければサポートをお願いいたします。サポートをいただいた分は地域振興やアロマ製品の開発に活用させていただきます。何卒よろしくお願いいたします。