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”奇数になりたくない”

はじめに


みなさま

新年明けてから

だいぶ経ってしまいましたが

今年もどうぞよろしくお願いします。

更新が中々できておらず

ごめんなさい。

読んでくださったり

スキを押してくださる方

いつもありがとうございます。

とても励みになります。

初めてブログを読んでくれる方。

見つけてくださって

ありがとうございます。

この記事では

英語のイディオム

あるいはフレーズ

時々スラング

などを紹介し

その紹介したイディオムを用いて

小説風の短編ストーリーを

楽しめる内容となっています!

英語が苦手な方も

お気軽に読んでいただけたら

嬉しいです。

今回は

”Third wheel”の紹介です!

”Third wheel”


スラングとして主に使われています。

意味を分かりやすくいうと

お邪魔虫です。笑

カップルやカップルになりそうな二人の間に

あなたがいるという状況です。

例文
”It is very awkward because I feel like I am a third wheel. "

意味:お邪魔虫みたいで気まずいよ。


3人で永遠に友情を保てたらいいのに。

と思ったことはありませんか。

そうではない関係性になってしまった時

すごくせつなくなります。

そんな時のお話です。

長くなりそうなので

前編と後編になります。

”奇数になりたくない” 小説風イディオムストーリー



Aliceに最後に会ったのは
いつだろう。

茜が留学した時だから

おそらく5年前ぐらいだろうか。

久しぶりの再会だから

すごく嬉しい。

それなのに

このモヤモヤした気持ちは何だろう。

AliceとJimmy が住んでいる 

タウンハウスに

居候させてもらってるのにもかかわらず

AliceがJimmyにあまりにもベッタリなのが

どうにも

受け入れられないのだ。

茜が留学していた頃のAliceは

もっとクールで

一匹狼のような雰囲気さえまとっていたのに

すっかり変わってしまった。

二人は夫婦なのだから

仲がいいのは当たり前で

微笑ましいことのはずなのに。

料理をするのも

買い物に行くのも一緒。

とにかく何をするのも一緒で

正直

辟易してきてしまっているのだった。

何も変では無いし

ウォーキングが好きなJimmyが

ナイトウォーキングを一緒にするのも

構わないけれど

茜は

少しでもいいから

Aliceと二人で色々話したいと思った。

留学生活を送っていたあの頃のように。

Aliceは茜のルームメイトだった。

初めて会った時

長い髪の毛に

気が強そうな瞳のAliceに

すこしひるんでしまった茜は

緊張しながら英語で自己紹介すると

「そんなに緊張しなくて大丈夫よ。
私だってあなたと同じ学生よ。」

と笑顔のAliceをみて 

太陽みたいに笑う人だと思った。

キャンパスで度々見かける Aliceは

一人でいることが多かった。

でも茜を見つけると

必ず笑顔で手を振って話しかけてくれた。

Aliceは知的で

茜が知らないことを

たくさん教えてくれた。

時々

けんかもしたけれど

まるで自分の姉のように慕っていた。

初めてJimmyを紹介された時

茜は二人がすごく自然体で

楽しそうなので

思わず

「二人は付き合ってないの?
付き合ったらいいのに。」

とAliceに言ってみたことがある。

Aliceは笑いながら

「Jimmyとはそういう関係じゃないのよ。
そうね、兄弟に近しい感じ。
私、兄弟いないからわからないけど
兄弟がいたらそんな風だと思うわ。
それに
Jimmyにはずっと思い続けてる人がいるのよ。
誰かきいたけど、教えてもらえなかったわ。
私がからかうと思ってるんでしょうね。」

その時は

ふーん。

としか返事をしなかったが

内心どこかで

ほっとしている自分に気が付いた。

そんな茜を見透かしたかのように

「大丈夫よ。
茜は"Third wheel"にはならないわ。」

とやっぱり

笑いながら言われた。

その単語をきいたのは初めてで

意味を教えて欲しい。

というと
「たまには自分で調べなさい。」

と教師ぶった返事が返ってきた。

昔のことを思い出して

感傷に浸るなんて

どうかしてる。

茜は二人の愛の住処
(心の中でそう呼ぶことにした。) 

のベランダで日向ぼっこをしながら

水やりをしているAliceに

「プール行きたい。」

と子供のようにねだってみた。

「プール?
そんなに大きなプールじゃないけれど
近所にあるわよ。
午後から行く?」

「行く!Jimmyも一緒?」

なるべく無邪気な感じできいてみると

「彼はいかないと思うわよ。
インドア派だから。」

と意外な返事が返ってきた。

Aliceが連れて行ってくれた

市民プールは

日本の市民プールとだいぶ違って

"Water park"

という感じがした。

"Water park"

は茜のイメージだと

ウォータースライダーが

たくさんある。

一通り遊び尽くしたあと

浮き輪で

ぷかぷか浮かれていた。

Aliceが突然

「ねぇ、昔さ、大学のプールで
茜、一番高いジャンプ台から
飛び降りたことあったよね。」

「あったね。痛かったなぁ。
ジャンプ台から飛び降りた時
水がナイフのように突き刺さってさ。」

「飛び込み方がおかしかったのよ。」

Aliceがケラケラ笑うのをみて

「昔みたい。色々変わっちゃったけど。」

と茜は

ぽつりと呟いた。

Aliceが不思議そうに茜を見つめて

「そうね...。」

と遠くを見つめて言った。

「変わっちゃったのはAliceもだよ。」

「なによ。5年も経ったら、そりゃ、私だって年取るわよ。」

とちゃかすAliceに

「そういう意味じゃないんだよ。
昔のAliceじゃなくなっちゃったってこと。
昔はもっとかっこよかったのに。
JimmyにべったりのAliceなんて
Aliceじゃないよ。」

思わず言ってしまった。

Aliceは

大きな瞳をさらに見開いて

ざばりとプールから出て

何も言わずに行ってしまった。

Aliceを怒らせてしまった。

でも言ってしまった言葉を

ひっこめることはできない…。

(続く)

結局長くなってしまいました…。

最後までお読みいただき

ありがとうございました。

後編も

なるべく早めに

投稿しますので 

ぜひ読んでくださったら

嬉しいです。

良い週末を

お過ごしください。

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