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東京都のチャレンジ!【不登校の新たな学び場】

東京都教育委員会は定例会で来年度からの不登校施策を報告しました。

東京都独自の取り組みとして、「チャレンジクラス(東京型不登校特例校)」を新たに設置します。

チャレンジクラスとはどのような場所なのでしょうか。
東京都の不登校支援の取り組みを調べました。

チャレンジクラス設置の背景

文部科学省主導の「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)」は、現在32校。
そのうち、都内公立校は5校(本校型1校、分教室型4校)です。

、、、たった5校。
ハード面で設置にまだまだ課題があるのですね。

都教育庁の担当者
「文部科学省が指定する学びの多様化学校は、経費や土地、施設の確保が難しく、新規設置が進んでいない。早期に支援を拡充するために、東京型の不登校特例校として、空き教室など校内の既存施設を活用する『チャレンジクラス』を設置する」

教育新聞 2024.2.15

そのため東京都は、既存の学校施設を利用した校内分教室として、「チャレンジクラス」を2024年度に中学校10校配置する計画を立てました。

通常級とフリースクールの中間的ポジションだと思います。

通常級
↕︎
チャレンジクラス
↕︎
フリースクール


1校につき、概ね3~6人の教員を配置予定。
整備にかかる合計費用の半分を都が補助します。



チャレンジクラスの内容とは

チャレンジクラスは以下のような特徴を持ちます。

・不登校生徒が安心して学校生活を送ることができるような、ゆとりある生活スケジュールを実現し、実態に応じた支援を行います。
正規の教員が担任となり、生徒の支援を行います。また、校内の他の教員や養護教諭、スクールカウンセラーなども生徒の支援を行います。
・生徒一人一人の学習状況に合わせた個別学習やグループ別学習などを行うほか、生徒の興味や関心に合わせた様々な体験活動を通じて、生徒のチャレンジ意欲を育みます。

武蔵村山市立小中学校HP

また、東京都は学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の利点を以下のように整理しています。

利点
☑︎自分に合った学びを通して意欲を高める子供が増加

以上の情報から、
・学習指導要領をベースとしながらも、
・時間割を柔軟に調整し、
・個人の興味に合わせた探求学習を重視する
ようなスタイルの学級だと思います。

具体的には武蔵村山市立小中学校HPに1日の様子が載っております。

・1日4時間程度のゆとりある生活スケジュール
(通常学級の7割程度)
・午前9時30分までに登校
・午後3時頃までに下校
・「個別支援計画」を作成し、生徒と保護者と共に生徒の学びを支援

武蔵村山市立小中学校HP

東京都のHPにも事業の特徴が載っています。

・校内分教室担当教員と本校教員との連携が容易
・校内の既存施設を使用するため、経費・土地・施設の負担を減らせる
・不登校が長期化した生徒に対しても学校とつながりやすい環境を整備

東京都教育委員会 令和6年度不登校施策について

特別支援学級とはまた違う学びの場として普及していくかもしれません。
学びの選択肢が広がることに賛成です。



前進する東京都の教育

都教育庁の担当者は定例会でこう述べました

「不登校出現率などの数値も見ていきたいが、学校やフリースクールなど、どこにもつながっていない子がゼロになることを、最大の指標として取り組んでいきたい」

教育新聞 2024.2.15

東京都はフリースクールの利用料についても月2万円を助成します。

教育について日々ネガティブな情報が溢れています。
しかし、前進のために前向きな取り組みを共有していくことが大切です。

まだまだ人材面、システム面、内容面で課題はあるでしょう。

それでも「学びの多様化学校」までのスモールステップの環境づくりをしている東京都、、、リスペクトです!

今後も全国の不登校支援となる取り組みを紹介していきたいと思います。
ご覧くださりありがとうございました。


参考


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