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知っていますか?電気治療の効果

接骨院や病院のリハビリなどで勤務していると、患者様からよく質問されるのは、
「電気治療って何に効くの?何のためにやるの?」
そんな時なんて答えていますか?

「電気でマッサージしてコリをほぐしています」
「電気で痛みを感じにくくしています」

そんなありふれた回答はダサすぎませんか?

ここはやはりプロらしくスマートに答えてあげたいですね。

接骨院や治療院、病院のリハビリなどで使用する「低周波・干渉波」などの電気治療器は「電気でマッサージ」するだけではありません。
 
ゲートコントロール(門制御理論)
痛みの抑制に働く「SG細胞」を活性化させ、痛みを伝達する「T細胞」の働きを抑え、痛みを感じる「門」を閉じて痛みを感じにくくします。
 
内因性疼痛抑制機構
脳脊髄液中の「エンドルフィン」「エンケファリン」などのオピオイド物質(通称:脳内麻薬物質)を増やし、中枢神経系や脊髄における痛みの伝達を抑制します。
 
過分極性および脱分極性ブロック
神経の形質膜の内外にある「+イオン」「-イオン」に働きかけ、「-電極」では神経の興奮をおこし、「+電極」では神経の興奮をおさえます。 どちらも使い方によって痛みの伝達を抑制します。

筋ポンプ作用
筋肉の収縮と弛緩を繰り返し起こすため、筋肉によるポンプ作用が起こり、血行が改善し固くなった筋肉をほぐします。
 
筋力強化作用
筋肉を収縮させる作用は運動と全く同じ原理でおきるため、トレーニング効果があります。
また麻痺をおこした筋肉にも改善効果が期待できます。
 
電気的化骨現象(干渉波)
イオンの脱分極やカルシウムイオンを運んだり、骨の間葉細胞に働きかけたりと諸説ありますが、骨折やもろくなった骨組織を修復する働きが期待できます。

30年ほど前までは接骨院といえば電気治療がメインでした。
昔の先生方は、電気治療器の効果や設定を研究し、周波数やインターバルなどを細かく個人に合わせて設定し施術していました。
除痛効果においては、現在行われている手技治療を遥かに凌ぐ効果があります。

しかし残念ながら、時代の流れか患者ニーズを重視したためか、手技による「もみ療治」が主流となり電気治療は衰退していきました。
グループ経営の接骨院などでは、電気治療の代わりに手技による「もみ療治」の時間を長くして電気治療などを省いてしまう傾向が多くみられます。

電気治療などの物理療法を効果的に使用し、さらに先生方の優れた手技治療によって、その相乗効果により痛みに悩む多くの患者様を助けてあげましょう!

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