メルセデスベンツEクラス(W213)E220dについて
3年前くらいに、メルセデスベンツのディーゼル車、E220dを購入した。車選びで重要だったのは、楽に安全に運転できることだ。
(正式にはE220dアバンギャルドスポーツという名称である)
現在の走行距離は2万キロ程度なので、乗っている訳でもなく、乗っていない訳でもない。ちょうど良い距離を走っている感じである。
この車は「疲れないクルマ」だと思う。
移動そのものを楽しむ車ではないが、旅を楽しむには良い車だと感じる。
この車を運転する時に、特に高揚感は無い。あるのは安心感だ。そして、極めて快適性は高く、上質な内装は、とても落ち着くし、良い車に乗っている感じも受けることができる。
走り始めのスムーズさは、機械としての上質さを感じる。
もちろん、さらに上級な車はたくさんあり、魔法の絨毯のような滑らかな車もある。しかし、そんな車を何千万円も出して楽しめる人は少数だろう。
E220dは、割と手の届きやすい高級車である。
(純正のホイールも今見れば格好いい)
エンジンは2Lの直噴ディーゼルエンジンで、194馬力の出力と、400N/mのトルクがあり、高速道路メインであれば20km/L以上の燃費で走行できる優秀なエンジンだ。
日常的に利用する限りでは、高速でも山道でも全くパワーに問題はない。というよりも、速い。
パワー不足を感じる場面は全く無かったし、これ以上のパワーを必要とする道は日本には無いだろう。(完全に速度違反の領域になるはずだ)
車外に出ればディーゼルエンジンの音にテンションは下がるが、車内にいる限りは全く気にならない。ただ、気にすれば気になるので、気にしないことをおすすめする。
E220dを語るとき、乗り心地について言及しない訳にはいかない。
メカサスで19インチのランフラットタイヤを履くこのモデルでは、乗り心地は良くはない。しかし、悪くもない。
もともと、ふわふわとした乗り心地が好みでない私には、まあ硬いなという程度で、特に不満はないが、気になる人には気になる乗り心地だろう。
しかし、見た目で言えば19インチは格好いいのだ。圧倒的に格好いいのだ。
だから仕方ない。
これ以上、乗り心地が悪くなると、さすがに私もツライため、インチアップはせずに純正サイズでホイールのみ交換した。
交換したホイールは「Weds マーベリック815F」で、東雲のスーパーオートバックス(A-pit)で購入・交換したので、A-pitのWebサイトに掲載されている。
19インチのホイールは簡単に擦ってしまう。
本当に簡単に擦ってしまうので、既に2、3度擦ってしまいガリ傷になっている。結構ショックだが、もう細かく見ないことにしている。
タイヤも薄い。扁平タイヤというのか、低扁平率タイヤというのか。
前が245/40R19、後ろが275/35R19のサイズである。
1年半で後ろのタイヤがパンクした。小さな釘を踏んでいた。釘でパンクしたのは初めてだったので、結構ショックだった。
後ろ2本を交換して12万円程度だっただろうか。
3年目で前のタイヤが劣化した。
こちらも前2本を交換して10万円程度かかった。
扁平タイヤは劣化が早い……、ようだ。
ついでに、少し早いがバッテリーも変えてしまった。こちらは6万円くらいだ。
整備は全てディーラーで行っている。
ボディのコーティングは購入時に専門店で行ったが、施工後に数回のメンテナンスを行っているため、まだ綺麗な状態を保っている。ただ、もう少ししたら安めのコーティングを行って、買い替えまで保たすことになるだろう。
輸入車の悩み第一弾としては、ドアモールのシミだろう。アルミの白サビと呼ばれているが、以前VWに乗っているときも気になった。購入時にコーティングしておけば良かったが、すっかり忘れ、気づいたときには手遅れだった。
キーパーラボで汚れを落とし、コーティングしてくれるサービスがあり、3年目に利用した。4万円弱だった気がするが、汚れはすっかりと落ちてピカピカになり満足した。しかし、コーティング自体の効果は薄いらしく、また白カビが発生する可能性が高い。買い替えまで保てばよいのだが、不安要素である。
悩み第二弾としては、ワイパーのビビリだ。
フロントガラスの撥水加工をすれば、100%ビビるのだ。
フッ素加工をしてかなりビビった。ブロロロロ……、ブロロロロ……、という感じのビビリ方だ。気になる、かなり気になる。ワイパーを作動させたくなくなるくらい気になる。
ガソリンスタンドで洗車をする際、絶対ビビりませんよ、と言われて何だか分からない撥水加工をしたら、やっぱりビビったので、もう何をやってもビビるものだと諦めていた。
今回、ディーラーでのメンテナンス時にこの話をしたら、ディーラーオプションで撥水ワイパーがあり、撥水加工との相性が良いという話を聞いた。工賃込で2万円弱と高額だったが、ビビりにくいとされるシリコンの撥水加工を行った上で撥水ワイパーに交換してみた。
(シリコンの撥水加工はキーパーラボで行った)
まだ交換したばかりだが、随分改善されているように感じる。
ただ、やはり欧州車に乗る場合はこのビビリはある程度覚悟したほうが良いと思う。
結論としては、E220dは満足感の高い上質な車だと言える。
気になる箇所はどんな車でもあると思うが、私としては許容範囲であり、総評としては現段階でこの車に変わる選択肢はないと思っている。
買い換えるとして、後期型のEクラスにするか?という選択肢すらある。
自動運転的な部分はどうなの?とか色々あると思うので、また第二弾として書いていこうと思う。中古車相場も値頃感のあるところまで来ているので、上質なセダンを考えている人にはオススメしたい車である。
【了】
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