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《写真の保存修復を考えてみた vol.30》~写真保存修復の本vol.2~ by タケウチリョウコ

今日9月5日の誕生花は「オミナエシ(女郎花)」です。花言葉は「親切」「美人」だそうです。
暑さと忙しい日々に忘れがちな「親切」な心。通勤電車の中で杖を持った老女がいたので、黙って座席を立つと…。自分より若い男性があっさり座ってしまいモヤモヤしてしまいました。
心身ともに「美人だね~」っと言われる人になりたいものです。こんにちはタケウチリョウコです。


今回も写真保存修復に関する「本」を紹介します。第2回目は『写真資料の保存・展示・修復』です。

B5版で200頁ほどある非常に読み応えのある本です。こちらも前回ご紹介をした『写真資料の保存』と同様、絶版になってしまった本です。定価は¥5,000(税別)なのですが、今では手に入りづらく…。高値で取引されています。

このことから、皆様も容易にご想像できるかと思いますが、写真の保存修復の分野はメジャーではありません。そのため、専門書籍が出版されても、売り上げが伸びない、または出版による赤字などもあるのでしょうか…。結果、絶版となっているように思います。


『写真の保存・展示・修復』 日本写真学会画像保存研究会 編, 武蔵野クリエイト, 1996年 

さて、この本のオススメポイントは保存や修復だけでなく、「展示」について詳しく書かれていることです。
全14章で構成されている本で、芸術作品としての写真をどのように保存し活用すべきかをテーマにしています。
今までは歴史的な写真の保存を主眼として記事を書いてきましたが、この本は芸術写真について詳しく研究されているところが興味深いです。

写真の劣化についても触れられていますが、『写真資料の保存』よりも専門的で詳細に論じられています。
カラー写真の情報も豊富で、写真資料全体の保存について網羅されている一冊です。
今は簡単に手にすることが出来ない本ですので、ご興味のある方は図書館まで足を運ばれてみてください。

それでは、またnoteでお会いしましょう~

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