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《写真の保存修復を考えてみた vol.31》~写真保存修復の本#.3~ by タケウチリョウコ

今日10月31日の誕生花は「桔梗(キキョウ)」です。花言葉は「永遠の愛」「気品」だそうです。
街中はハロウィーン一色ですが、桔梗は万葉集の中で秋の七草と歌われているほど日本では古くから親しまれている花です。
海外の文化を楽しむのも大切ですが、日本古来の文化を再認識する1日にしてみようと思う今日この頃です。こんにちはタケウチリョウコです。

今回も写真保存修復に関する「本」を紹介します。
第3回目は『写真保存の実務』です。
A5版で128頁ほどのカラー図解も多く非常に読みやすい本です。
今までご紹介をした2冊は絶版でしたが…。こちらは2010年に刊行され、書店でも購入可能な本です(ようやく実用的な本を紹介できました~)。


『写真保存の実務』 大林賢太郎, 岩田書店, 2010年

この本のオススメポイントはとにかくカラーの図解が多いことです。「写真資料を保存していくために、どのように調査し記録を残していくのか」、その方法を惜しみなく紹介されています。

photo1 『写真資料の実務』 大林賢太郎, 岩田書店,2010年 pp78-79 より

実務目線で写真資料の特徴や劣化が丁寧に説明されているので、実際に写真資料の保存に困っている人には、すぐに役に立つのではないでしょうか。

photo2 『写真資料の実務』 大林賢太郎, 岩田書店,2010年 pp70-71 より

しかしプリントされた写真(紙焼き写真)で19世紀の技法に限られていますので、フィルムやデジタル出力により制作されたプリント(近年の写真)は該当しません。
しかしながら、劣化された写真資料の実例が豊富に掲載されていますので、視覚的に理解することが出来、非常に有益な一冊だと思います。

それでは、またnoteでお会いしましょう~

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