趣味と人生について

 学校が嫌いだった。同年代と馴染むのが下手な自分は、周りが友達と仲良くしている中一人ぼっちでいる孤独やコンプレックスに耐えきれず、とにかく学生時代は学校から卒業したくてたまらなかった。そして高校を卒業したら自分の居場所が欲しくて、なんとか馬が合うような人が集まる居場所を探しては見つからず、新しいサークル、コミュニティに入っても長続きしない、ということをずっと続けてきた。
 振り返ればほんとにつまらないものだが、自分の人生はそんな居場所作りとの戦いだったのかもしれない。

 上記のノートの執筆者の方とは昔、10年くらい前に魔法少女まどか☆マギカのオフ会があった時にお会いして、それから確か1回か2回くらい顔を合わせる機会があった程度なのだが、結構考えていることは同じなんだなと共感しながら読んでいた。
 
 高校卒業以来、しばらくアニメを見ていなかった僕は魔法少女まどか☆マギカに衝撃を受けて久しぶりにアニメを見始めた。この作品にハマった時はとにかくその作品が好きな人と出会いたい、語り合いたいという欲求がひた走った。でも普段の交友関係でまどか☆マギカが好きな人はいなかったから少し勇気を出してオフ会に参加した時の喜びは今でも覚えている。それからまどか☆マギカのオフ会を通じて知り合った仲間と旅行に行ったり、一緒にコミケに行ったり、普段出会わない人間関係を作れたことは大きな糧となった。

 でも、結局そうしたアニメを通して築かれた繋がりというものも、そのアニメのトレンドが過ぎていくと次第に会う意味もなくなり、関係を維持していくのが難しい。もちろんあの時出会った友人で、ありがたいことに今も続いている人間関係もある。だけどそれはまどか☆マギカとは関係なしに繋がっている友人関係で、当初のまどか☆マギカで語り合うとも違った関係性となっている。

 一つのコンテンツを目的として人と出会おうとした時点でその人間関係は一過性のものだというのは意識した方がいいだろう。もっと長い人間関係を目指すならば、一つの流行を追う消費者になるだけでなく、自分自身が何かを生産し続ける存在であることだ。今の僕にとって、一つはここでブログを書き続けることだ。映画を見て、本を読んで、日々ニュースを見て思ったことを書く。普段練習している楽器や音楽のことについてでもいい。とにかく思ったことを書く。結婚もして、気がつけば居場所作りで苦しむこともなくなってはいるが、今後は自分を表現し続けることを意識して、仲間との息の長い繋がりを作っていけたらと思っている。

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