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モンゴルでお腹を壊して、木の棒を用心棒にトイレに行った話

モンゴルでは盛大にお腹を壊した。
正確な原因はわからないけど、恐らく、遊牧民の方に作ってもらった羊の餃子みたいな料理が怪しい。いや、最初にもらったヤギか羊のミルクが入ったお茶も怪しい。いやいや、水がそもそも怪しい。

とにかくツアー2日目の朝、腹痛と吐き気で目が覚めた。

明け方でまだだれも起きておらず、トイレットペーパーをビニール袋に提げて、30メートル先のトイレに向かうべく、ゲルのドアを開ける。

すると、どこからともなく犬が来て、私に寄ってくる。
私は特に外国の犬に対して恐怖心があり、噛まれたら狂犬病の恐れがある。

外国で犬に噛まれることだけは絶対に避けたかった。

病院はここから6時間も先、そもそもモンゴルの医療事情はかなり低い水準と聞く。

でも、犬は友好的な犬?だったらしく、私に付いてくる。
でも私は元々、犬が苦手でどう扱っていいかわからなかった。
私が逃げると追いかけてくるし、私が走ると私の手に持ってる買い物袋に入ったトイレットペーパーがぶんぶんとなってしまって、犬はそれが遊んでくれてると勘違いしたようでそれめがけて追いかけてくる。

本当にどうしようもなく、最終的にトイレットペーパーを袋に入ったまま遠くに放り投げて、犬の注意をひくことにした。

その間に私はゲルに逃げ帰る作戦。

私が騒いでトイレットペーパーを放り投げてゲルに駆け込もうとしたとき、ガイドが起きてきてくれた。

助かった…。

棒を使って、シッシッと犬を追い払ってくれた。トイレットペーパーは犬が噛んで少し濡れたけど助かった。

でも、トイレはまだ行けてない。
トイレに行かなければ。

そこから私は左手にトイレットペーパーが入ったビニール袋、右手に犬を追い払う用の棒を持ってトイレとゲルを何往復もすることになる。

モンゴルの大草原のトイレ事情

草原と馬

ちなみにトイレは小屋で、ドアを開けると地面に数メートル掘っただけの穴がある。そこに一応便座は付いてるけど、触れたくはない。

うん、ここまでは想定内。

でもびっくりしたのが、なんとトイレの鍵が内側から閉まらないのだ。

というか、内側に鍵がない。外側にはあるけど。

でもどうこう考える余裕は私のお腹にはなく、ドアは開放して用を足す。

そして考えた。なぜ内側には鍵がなく、外側にしかないのか?

一応の答えが出た。

トイレはゲルから数十メートル離れたところにあるので、扉が開いてたら誰かが使ってることがわかる、逆に閉まってたら、誰も入ってないということが遠くからでもわかるように。

そして、家畜が放牧されているから間違って入らないように外側から鍵がかけられるようになっている。

いや、それでも、内側に付けてよと思うのは私が日本式に慣れきっているからか。

腹痛は一応治まったけど、次は食中毒特有のだるさと眠気が襲ってくる。寝てトイレ行って寝て。

朝はゆっくりでよかった。

ここで重宝したのが、日本から持参した使い捨てカイロだった。朝晩は本当に寒く、お腹が冷える。

移動中にお腹がもつ保証もなく、本当に今回は大草原のトイレを体験することとなるかと覚悟したけど(それ用の腰巻きは日本からもってきた)奇跡的にツアー中にはお腹はもって、なんとか楽しめた。

絵に描いたような大自然

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