お前の気持ちなど
あなたに、わたしの気持ちなんかわからないでしょう。
今日何度も頭に浮かんで、喉まで出かかって言うのをやめた言葉。
これを言ったら、全部が終わってしまうと思って言うのをやめた。もう、わかり合うことをやめた人が言う言葉だから。
私の母親は、小さい頃から、人と比べて弱い身体の機能がある。
その機能のせいで、嫌な思いをずっと、ずっと、してきたんだと思う。詳しくは聞いたことがないけれど。
私にとって、母は母なのである。
機能が弱いのも含めて母なのである。それがいいとか、悪いとかではなく。だから、人に積極的には言わないものの、周りにその機能の話題が出れば、素直に答えるようにしていた。こういうとなんだが、特長とは思わないけど、ひとつの母の特徴だから。
少し口論になった時、母に言われた。
あんたは冷たいね。私の気持ち、一つもわかってくれない。あんたにはわかんないでしょう。もういい。
ああ、そうか、と思った。怒りに任せて言ってしまったのかもしれないが、そう思っているんだな、と思った。もう母はこんな話をしたことも忘れているんだろう、私に愚痴や悩み相談をするくらいである。(私なんかでいいのか母よと思っているくらい)
でも、忘れられない。
それは、会話をすることをやめた人がいうことばだから。
あなたに、わたしの気持ちなんかわからないでしょう。
ということばが今日頭に何回も浮かんだので、思い出した。
我儘だと言われようが、私のエゴだろうが、もうすぐそばで、守ってくれる人も、助けてくれる人も、信じてくれる人もいないなら、私が私を信じられるように意見を言うことの何が悪いんだ、と思ってしまった。また私あんな思いしながら仕事するのは嫌なんだ、と思った。
仕事を全うしようとして何が悪い。評価されないなら評価されようと行動起こすことの何が悪い。
私はここに必要がない人間だと、ひとつひとつ何かを諦めていくような日々をまた繰り返すのは嫌なんだ、一緒に責任負ってくれないのに、なんでそんな軽々決めるんだ あなたが順調ならそれでいいのか。効率がいいってなんだ。効率がよければ、一緒にいる人間が苦しそうでもそれでいいのか。お前のことなど知らん、ってなんてさみしいことを言うんだ。少なくとも私はあなたのことなど知らんなんて思ったことないよ。
ということが言えなかった。すごくすごく私情だし、そんなのどうでもいいから。
結論、もういいか、好きにやってくれ、任せる、そうなったらそうなったで私は私でなんとかやる、嫌になったらまた嫌になりながら生きますよ、という気持ちになった。
なんで、あなたは、笑ってられるんだろう。
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