GREEN DAYの新譜を聴いて好きになった人にオススメしたいバンド

キャンプに特化したnoteにするつもりが、ろくに更新もせず彼らの新譜についてばかり語っております。ごめんなさいね。そのうち、キャンプに軌道修正するのでもう1回だけ付き合ってください。

GREEN DAYは、作品アメリカンイディオットで2回目のスーパーセールスを叩き出して多くのファンを獲得し、それはもう熱狂的なファンを持つビッグバンドとなりましたよね。その時期から大好きになった方にとっては、彼らのルーツがPUNKとは知っていたとしても、「だからといってそっち方面には特別関心を持っていない」という方も多いと思うんです。そんな方々に向けて、老害ムーブをかましてやろうと思っていまして。

嘘です。老害というか、僕が思うGREEN DAYとシンパシーを感じるバンドを一方的に紹介しようと思っただけです。有名なバンドばかりですから、知っている方ばかりかもしれませんが、もし知らない方がいたら、それをキッカケに今後新しいバンドの発掘やディグる手がかりにしてもらえたら嬉しいなと思っています。

70年代のバンド

THE CLASH

THE CLASHの1stアルバム、「白い暴動」に収録されているI'm so bored with the U.S.A.という曲です。他にも代表的な曲はたくさんあるのだけど、個人的にお気に入りなのでピックアップ。ビリー曰く、クラッシュはパンクの幅や可能性を広げてくれた存在なのだとか。GREEN DAYは彼らの「I fought the law」も好んでカバーしていました。(オリジナルはThe Cricketsです)

RAMONES

パンクの元祖とも言われるバンドの1つ。諸説ありますから細かいことはその辺に置いといてください。RAMONESの「Rocket to Russia」収録のDo You Wanna Dance?という曲です。ヘイ!ホ!レツゴー!の掛け声でお馴染みのBlitzkrieg Bopも有名。GREEN DAYのライブ前にも流れますよね。アメリカンイディオット以降、ビリーの手癖ギター(と言っていいのかな?)がかなり控えめになったためか、最近の流線型のスピード感ある曲を聴くとRAMONESっぽい雰囲気が漂います。Saviorsに収録されているLook Ma,No Brains!や1981にも、共通する無骨さと爽快さがあります。

DAMNED

SEX PISTOLSと人気を二分するイギリスのパンクバンド、DAMNEDの1st「Damned, Damned, Damned(邦題:地獄に堕ちた野郎ども)」に収録されているNeat Neat Neatです。個人的にダムドで一番好きな曲で、ビリーたちがカヴァーアップスというサイドバンド?でこの曲をやっていた時はとてもテンションが上がりました。ピストルズよりもダムド派です。

STIFF LITTLE FINGERS

アイルランド出身のパンクバンド、STIFF LITLE FINGERSのSuspect Deviceという曲。特にGREEN DAYが触れていたわけではありませんが、メロディーの作り方がどことなくシンパシーを感じてしまいます。レコード屋の店主の恋を描いた映画「ハイフィディリティ」では、女性客と盛り上がる話題の中で「グリーンデイが影響を受けていると思うバンド」として、クラッシュと共に挙げられていました。メタリックでノイジーなギターですが、曲はポップです。

80年代のバンド

DESCENDNTS

80年代はかなりカオスな時代だったと個人的に思っています。PUNKは死んだとか言われていたし、スピード化とノイズ化が進んで思想も先鋭化してるイメージ。メタルとのクロスオーバーもありました。一方でDESCENDENTSはアングラでありながら軽快なポップさと身近に感じられる歌詞で現代パンクロックの基礎を作ったと言っても過言じゃないと思っています。GREEN DAYも影響を少なからず受けているはず!ちなみに曲は「Suburban Home」です。

Dead Kennedys

なにやら物騒な名前のバンドですけども、独特の風格が漂う伝説的なバンドです。活動自体は70年代からですが、どことなく80年代のイメージが強いので。この「California Über Alles」という曲は全体の雰囲気がアメリカンイディオット味があるんですよね。ビリーも少し意識してたんじゃないかな?というくらい。思い違いかもしれませんが。ちなみにライブ前、この曲もよく流れています。

CRIMPSHRINE

GREEN DAYを輩出したイーストベイパンクシーン。そのシーンの代名詞かつ伝説的な存在が、このCRIMP SHRINEです。メンバーには、ビリーが参加しているバンドPINHEAD GUNPOWDERのアーロン・コメットバスも在籍しています。彼はかつてGREEN DAYのローディーもしていたとか(日本の会場で見かけたという話も聞いた)。昔のグリーンデイ好きにはたまらないメロディーが詰まっていて、GREEN DAYのルーツに彼らの存在を感じずにはいられない。

OPERATION IVY

OPERATION IVYはビリー・ジョーが何度も公言しているほど特別なバンド。「スカパンク」とか、日本でいう「スカコア」とかいうジャンルの火付け役とも言える存在です。メンバーにはランシドのティムとマットが在籍。彼らのライブに当時「キッズ」として参加しているビリーの写真も散見されます。チケットを持たないビリーを「おまえ同じ名前やんけ、ええやん入れや!」と入場させたところからティムとの親交がスタートしたとかなんとか。

90年代のバンド

The Muffs

GREEN DAYのプロデュースでお馴染みのロブ・キャヴァロがプロデュースしていたバンドです。キャッチーでポップ。ボーカルのキム嬢の太くてハスキーな声が唯一無二の輝きを放っています。一部のファンからは「ロブのせいでパンクっぽくなってる!」とお叱りを受けていたようですが、たとえロブがプロデュースしていなくても内から放たれるパンクアティテュードは抑えられなかったでしょう。もう一生、この声を生で聴けないなんて信じられない。このSad Tomorrow以外の曲も聴いてみてください!

Mr T Experience(MTX)

GREEN DAYの古巣「LOOK OUT!RECORDS」の代表的なバンドの1つです。高校生の頃、ルックアウト!のバンドが本当に好きで、ディグりまくっていました。Mr T Experienceは恋愛だとか身近な歌詞が多くて、昔のグリーンデイとの共通点を感じます。このDumb Little Bandの中では「グリーンデイと間違われるけど俺たちは売れてないちっぽけなバンドだよぴえん(意訳)」と歌っていてちょっと可笑しい。おすすめは、LOVE IS DEADというアルバムです。

THE QUEERS

これまたLOOK OUT!レコードの代表格、クイアーズです。まぁもうルックアウトは潰れちゃったんですけどね、随分前に。サーフパンクとかラモーンパンクとか言われるスタイルで、まさにラモーンズみたいなポップサウンドです。ただ激しいだけじゃない、ノイジーなだけじゃない、なんなら、今聴くとノイジーですらないくらい心地良いメロディー。こういうシーンの中でグリーンデイが求められた理由がどことなくわかります。おすすめはサムネのDon't Back Downというアルバムですが、彼らのアルバムはどれも名作級なので、気になった人はテキトーにゲットしてください。

RANCID

まぁ、そうなっちゃいますよね。ご存知RANCIDです。彼らも元はLOOK OUT!なんですよね。このメンツの中にビリージョーがサポートで入っていたと思うと不思議でなりません。ランシドはオペレーションアイビー時代のようにスカやレゲエのテイストもありながら、骨太なハードコアをやったりポップパンクをやったり引き出しの数がとても多いです。GREEN DAYがメジャーに行ってから仲悪くなったのかな?と若かりし頃の僕は寂しく思っていたのですが、ここ最近はツアーを一緒に回るなど表だった交流もあってとても嬉しいです。スカやレゲエが少し苦手な方は、初期のアルバム「RANCID」と「Let's Go」がオススメ。後者にはビリーとの合作「RADIO」も収録されています。

PINHEAD GUNPOWDER

ビリー・ジョーがGREEN DAYとは別に、古くからやっていたバンド、ピンヘッドガンパウダーです。これぞイーストベイパンクど真ん中!ってサウンドでたまりません。このアルバムは1st。ゴリゴリのパンクっぽい濁声からビリーのクリーンな声にバトンタッチするコントラストが最高にカッコイイ!GREEN DAYがメジャーに行くことで一部のメンバーと揉めてしまったそうですが、アーロンは今も交流あるみたいだし、ジェイソンはグリーンデイの1人として活躍しておりますね。個人的におすすめなのは、この1stなんですが、後期の作品になるにつれてより聴きやすくポップになります。

まとめ

本当はもっと紹介したいというか、たくさんあるんですよね。ハスカードゥとかリプレイスメンツとかソーシャルディストーションとかアンダートーンズとかブラックフラッグとか、とにかく各年代で+20バンドくらい紹介したい勢いなんですが、一生続きそうなのでこのくらいにしておきます。

グリーンデイはここ数作品はポリティカルなメッセージが強くなったり、音が洗練されてよりメジャー感が増したりと、かつてのイメージからどんどん変化しています。今の彼らが持つイメージって、スタジアムクラスの馬鹿でかい会場でライブをするビッグバンドじゃないですか。例えばオアシスとかブラーとかエアロスミスとか(例えが古くてごめんなさい)、そういう大きなバンド、大きな存在って感じだと思うんですよね。
でも僕はいまだに彼らが「インディーの地味で変な青年」ってイメージが腹の底にへばり張り付いていて。だからそういうちょっと捻くれた視点から、シンパシーを感じたバンドを独断と偏見でピックアップしてみました

「知らない人にお勧めします」なんて体で書きはじめたエントリーですが、こうやって彼らのルーツや芯がどこにあるのか改めて思い返してみると、とても楽しいし、新作はもちろん、少し放置していた作品を改めて聴いてみようって気持ちになりました。

「このバンド好きかも」「これっぽいバンド他にないのか?」というのがあったら質問してください。おすすめできるバンドあるかもしれないです。


それでは。

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