「売上目標〇万円！」を辞めようと思った話
こんにちは、さやです。
毎月やっている、「ちょっと早めに１か月を振り返る会」。先日４月分の振り返りをしたのですが、自分の中で１つ引っかかりがありました。
それは、売上に関する"money"の目標だけ、がぜん楽しくないこと。
他の目標は取り組んでいる最中も、振り返っている最中も楽しいのに、「売上目標〇万円！」というのが、常に楽しくない。
「単に、成果への不安があるからかな」と思っていました。
そういう側面も大きいと思います。
でも、そもそもこの目標ではモチベーションが上がるはずない！ということを、「自己決定理論」なるものに出会って気づけたので、ちょっとご紹介しようと思います。
「自分も目標達成に苦しんでます…」
「自己決定理論とはなんぞや」
そんな人は、よかったらちょっと読んでみてください。
モチベーションが上がらない目標への違和感
まずはモチベーションの上がらない目標について、私の事例を生々しくご紹介します。
私の４月の具体的な目標はこんな感じでした。（完了形で表現しています。）
【Ambition】
・思考と行動を切り離すACTの実践して、グズグズ悩んで動けないことが減った！
・悪癖は「後回し」「代替」で撃退した！
【Health】
・野菜、魚、豆類をたくさん摂って肌の不調が治った！
・運動習慣をゆるりと続けられた！
【Relation】
・英語の勉強をゆるりと続けられた！
・仲間づくりに一歩踏み出せた！
【Money】
・売上目標●万円を達成できた！
ほとんど楽しく達成できているのですが、Money目標だけは、微妙に目標達成に届かない見込みです。
実は３月もそうでした。
これは、「結果にコミットする力」が弱いからなんじゃないか。
そう思っていたのですが、なんだか違和感があります。
なんというか、「本気で達成したい」って自分で思っていない感じがするんです。
自分で立てた目標のはずなのに、変ですよね。
目標へのモチベーションが全然わかない理由
この違和感に、自分なりに向き合ってみました。理由は、３つあるなと反省しています。
①自分への"見栄"で目標金額を決めていた
どうして自分が立てた売上目標に心底コミットしていないのか。
まず、目標金額の立て方が間違っているのだと気が付きました。
今の売上目標は、フルタイムの会社員だったころの自分の年収を意識してしまっています。
「会社員だったころと同じくらい稼げないと、なんだかキャリアダウンしてしまったみたい」
そんな劣等感から、「会社員時代の年収÷12」で、月の売上目標を意識していました。
もちろん、カナダで生活していくうえで必要な生活費も見積もって、そのうえで目標金額を決めています。
でもどちらかというと、「会社員だった自分より"下"になりたくない」という変な意地の方が、心を占めてしまっているように思います。
誰にも金額を開示していないにもかかわらず。
"見栄"があったのかもしれません。
でも、普通に考えれば、１日１０時間くらい働いていた当時と、５時間くらいしか働いていない今とで、同じだけ稼げる方が異常です。
別に大金持ちになりたいわけではないし、カナダでつつがなく暮らしていければ満足なはず。
夫婦でがむしゃらに働いていた頃の貯金だって、ないわけじゃない。
だとすると、今立てている目標金額って、全く生活実態に合っていないし、達成する必要すらない。自分へに見栄や未練でしかない。
「そりゃあ、モチベーション湧くわけないな」
と、しっかり振り返ってみて初めて痛感しました。
②誰かと比較して目標金額を決めていた
もう一つ。
SNSで売上金額を公表されている方々に対して、無意識な"対抗意識"があったのかも、と反省しています。
「同じようなお仕事でこんなに稼いでる人がいるんだ！」
「私もがんばれば同じくらいになれるんじゃないか」
そんな気持ちがあったこと、正直に胸に手を当てればわかります。
でも、SNSで発信されている方々はそもそも私よりずっと長い時間働いて目標金額を達成されている。
私は、金額よりも自由な時間、子どもたちと過ごす時間を優先している。
やっていることだって厳密に全然違うし、求めていることだって違う。
なのに、「売上金額」という極めて表面的なモノサシだけで他者と自分を比較して、勝手に劣等感を持ったり、ライバル意識を持ったり。
まったくもって無意味だなぁ、と反省しました。
他者との比較グセはだいぶ治ってきたと思っていたけど、まだまだ未熟者です。
③「外的な動機」に基づく目標だった
そもそも、「お金持ちになるぞ！」「年収●万円になるぞ！」というお金に関する目標は、「外的」な目標です。
そして、外的な目標は、内的な目標に比べてモチベーションが上がらないばかりか、不幸の始まりとも言われているそう。
それが、有名な「自己決定理論」です。
私がとても尊敬しているサイエンスライターのパレオさんこと鈴木祐さんによると、「外的な目標を追うと不幸になる」ということがあらゆる研究で明らかになっているそう。
▲パレオさんのブログ
このブログでは、オーストラリア・カトリック大学が行った自己決定理論に基づくメタ分析の結果、研究チームがこんな言及をしていると紹介されています。
どのような人だろうと、人生の外的な目標に焦点を当てることは、幸福の減少と挫折の増加の両方に関連している。
幸福度の減少と挫折の増加！！
まさしくこれです。
「売上目標金額●万円」は、まさに外的な動機。
外的動機でモチベーションが上がらないのはもちろんのこと、自己嫌悪に陥ってしまうことは、もはや科学的に立証済みでした。
モチベーションが上がる目標
「売上目標金額●万円」って目標の立て方、良くなかったな…とつくづく反省している現在。
では、逆に人間の理想的なモチベーションって何？どんな目標なら幸福度が高まるの？って思いますよね。
自己決定理論では、以下３つの欲求が同時に満たされた状態が理想とされているそう。
有能さ＝自分の能力を高めたい欲求。
関係性＝周囲との人間関係をうまくやりたい欲求。
自律性＝自分の行動を自分自身で決めたい欲求。
なるほど…！
たしかに、私の場合moneyの目標以外は上記３つの要素を満たす目標になっています。
・いかに自己成長するか、なりたい自分になるか
・家族や仲間と楽しく過ごせるか
・自分の人生を自分でデザインできるか
そんな目標ばかりなので、追いかけている最中はすごく楽しく、実現すると更にうれしい。そんな目標です。
でも、お金の目標だけは完全に外的な動機づけ。
これを変えていく必要があるなぁと反省しています。
立ちはだかる"現実"
とはいえ。
「カナダの物価は本当に高いし、家賃だって日本にいた頃の倍近くになってる。現実問題、お金稼がなきゃカナダには住みつづけられないのよ！」
そう語りかけてくる自分がいます。
その通りです。
つくづく実感するのですが、「お金がなければカナダ生活、即終了」です。
ビザの更新には十分な資金を証明するための残高証明が必要だし、保険が適応されない治療は全額自費。
カナダ国民じゃないから、何かあったって生活保護を受けられるわけじゃない。日本に帰るのだって、７桁単位でお金が必要です。
ぐぬぬぬぬ…。
そう思うと、頭お花畑な目標で結果にコミットしないわけにもいかないのが現実。
生きるってなかなか大変ですね…！
改めて、シン・目標
いろいろと考えた結果、moneyに関する目標を変えることにしました。
ポイントは２つだけ。
・自分が本当に達成したいと思える「内的な動機」に基づく目標にする
・カナダで生活するのに困らないだけの売上は確保する
その結果、私がたどりついた５月のmoney目標を以下としました。
１．経験を増やしたいダイレクトリクルーティングの仕事を１件以上、新規獲得する
２．うち１件は「月額報酬」の案件を獲得する
個人の転職支援をさせていただくなかで、リアルな転職市場を把握しておくことの重要性を痛感しています。そして、ダイレクトリクルーティングはそんな市場把握にもってこいの仕事。
月額報酬で安定して長く続けられるダイレクトリクルーティングの仕事を最低でも１件獲得する！
それが新しい目標です。
現在プロジェクト単位でダイレクトリクルーティングのお仕事をしていますが、これが楽しいし、自分に合ってる。
この仕事を継続的にできることで、日本の今の転職市場を常に観察し続けられます。自分の強みである「採用経験×相手に届く文章作り」も生かせます。
また、ダイレクトリクルーティングにおけるスカウターの仕事は、仕事に取り掛かる時間帯などで融通が利きやすい。だから、自分の生活をデザインしたい私のスタイルにも合っています。
月額かつ長期でこの仕事が受注できれば、やりたいことが叶うし、収入もおのずと安定します。結果として、カナダで生活するうえで必要な生活費に毎月悩まされることも減るはず。
そして何より、この目標の方がずっとやる気が出る感覚があります。
そんなにうまく案件獲得できるかはわかりませんが。笑
まずは最低でも３カ月、この目標を掲げて頑張ってみようと思います。
このnoteを読んで「自分も目標の立て方、ちょっと失敗してたかも」と思われた方がいたら、ぜひ一度「内的な動機」をベースに目標を見直してみてください。
今までの目標とは違う、「やるぞー！」という意欲が、自然と湧いてくるかもしれません。
そして、もしダイレクトリクルーティングのスカウターを探している企業さんがいらっしゃたら、ぜひお声がけください。笑
採用マネージャー×ライターの経験を生かして、全力で取り組ませていただきます！
ということで、もうすぐやってくる5月もしっかり楽しみましょー！
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