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#7.インフォームド・コンセント

そもそもインフォームド・コンセントとは
診察から入院までなんとなくで進行してしまって、手術の細かい説明やリスクなどの丁寧な説明も入院後に行われるというおかしさに気づかず手術まで済ませてしまった私は、同じ病院で友人がちょっと危ない目にあいかけて初めて「なんかおかしくね?」って気がついた私はアホなんでしょうが、多分殆どの人がこの辺たぶん理解していないと思うので、自分自身の整理も含めて確認しようと思う。
もちろん風邪とか普通の開業医での診察で問題ない病気や、しっかりやっている病院は別です。このしっかりやってる病院かどうかが実は曲者で受診してみないとわからないという落とし穴があいてるわけですね。

まず
1.街のクリニックから大きな病院を紹介されたときに紹介された病院と医師を盲目的に信用していませんか?
2.一方的に信用するあまり、医師の説明をきちんと聞かず完全にお任せモードにはいっていませんか?
3.手術など大きな治療が必要なとき、担当医師は、患者の疾患の治療のために手術を実施するに当たっては、診療契約に基づき、特別の事情のない限り、患者に対し、①当該疾患の診断(病名と病状)、②実施予定の手術の内容、③手術に付随する危険性、④他に選択可能な治療方法があれば、その内容と利害得失、⑤予後などについて説明すべき義務がある。ということが最高裁の判決で決まっていることをご存知ですか?
4.あなたの担当医は上記の内容を治療開始や入院前にきちんとあなたが理解するまで説明してくれましたか?

で、この3番がインフォームド・コンセントなんですね。
少なくとも私が入院手術をした大阪市立総合Eセンターの医師は、入院後手術直前にしか説明を行っていないんですね。
しかも内容全く足りないし、大阪は緩いんでしょうかねえ?

で、いろいろ改めて調べてみると、病院によってはホームページにきちんとインフィームド・コンセントのガイドラインを掲載し説明しているところもあるわけです。
川崎市立多摩病院は説明の時期なんて医療行為実施前の可及的早期に行うこと。って書いてあるのに私の場合入院後ですよ説明(笑)もちろん説明の時に立会人はいないし、正直言ってびっくりしました。
で、大阪市立総合Eセンターのホームページ探しましたが、インフィームド・コンセントのイの字も見つかりません。
川崎市立多摩病院はホームページに掲載しているということは、きちんと行っていると言うことですよね。
だって、行わなくてなんかトラブルあったら申し開きできませんからね。
総合病院は患者多くてお医者さんが忙しいなんてのは理由にならないと思います。
きっと事故が起きて大騒ぎにならないと一生治らないんでしょうね。

このインフィームド・コンセントに関してホームページに掲載している病院は結構あります。
掲載してなくてもしっかりやっている病院もありますし、これが掲載しているかだけで判断できませんが病院選びの一つの目安になるかもしれませんね。
大阪市立総合Eセンターなんて「がん診療連携拠点病院」なのにこの意識の低さ。
今更言っても考えずに手術した私がアホなんですが、いい勉強させてもらいました(笑)
私の後の友人への対応で気がついて、友人は危ないところで転院できたので良かったです。
そのおかげでこんな文章書いてるわけですから。

「患者ができることは、病院と医者を選ぶことだけです」これ大切です!

以下は川崎市立多摩病院という病院のホームページに掲載されていた内容です。
重要なところ、大阪市立総合Eセンターで行われなかったところ太線にしてます。

インフォームド・コンセントとは


「患者さんは医師から十分に説明を受け、患者さんと医療者がともに納得できる医療内容を形成するプロセス」をインフォームド・コンセントという。患者さんは、自らの健康状態(病状)や受け得る医療行為について必要な説明を受け、十分に理解したうえで、自らが受ける医療行為を決定する権利を有する。医療者は、この自己決定権を保証するために必要十分な情報を提供し、アドバイスを与えなければならない。すなわち、インフォームド・コンセントは、医学的な合理性の範囲内で患者さんが求める最善の医療を提供し、より効果的な医療の実現を図るための基本的行為である。

目的


本ガイドラインは、説明と同意に関し、医療者がどのようなことに留意すべきか記載したものであり、当院で適切に運用されることを目的とする。

川崎市立多摩病院における説明書と同意書

入院診療計画書


心肺停止時における心肺蘇生法に関する説明書と同意書
検査、処置等の説明書と同意書
手術および麻酔の説明書と同意書
麻酔に関する説明書と同意書
輸血についての説明書と輸血同意書
緊急時やむを得ない身体拘束に関する説明書と同意書
その他、患者さんの理解を深めるために用いる治療等に関する説明書と同意書

説明について


(1) 説明内容


説明内容は以下の通り。
健康状態、病状とその原因
治療計画の内容とその必要性
代替可能な治療法、その利点と欠点
医療行為を行った場合に予測される効果
医療行為を行った場合の改善の見込み
医療行為に伴う危険性、合併症の有無
医療行為を行わない場合の予後等
他の医療機関で意見を聞くことのできる権利があること(セカンドオピニオン)
同意しない権利があること

(2) 危険性の説明範囲


危険性に関する説明内容は以下の通り。
合併症の発症率などの数値をあげて説明することが望ましい。
行う医療行為に伴う、発生頻度の高い合併症や副作用
発生頻度が低くても、起こり得る重篤な結果となるもの
重大な障害や死亡の可能性
新規医療を行う場合は、判明していないリスク発生の可能性
一般的なリスクの他、患者さん個人において問題となる個別因子、リスクの高い点について

(3) 説明の時期


医療行為実施前の可及的早期に行うこと。

(4) 説明場所


プライバシーが保護されている場所(病棟では面談室、またはカンファレンスルーム、多目的室等)とする。

(5) 説明者の条件


患者さん及び家族への説明は、本ガイドラインに則り、原則主治医または担当医が説明を行うこと。研修医が説明を行う場合は、指導医が必ず同席すること。

(6) 説明時の同席者(立会い者)


医療者側は、説明者とは別の医師、あるいは看護師等が同席すること
看護師等が同席できなかった場合は、患者さん及び家族から書類を受け取る際に質問等がないか確認し、看護師署名欄に署名をする。
患者さん側は患者さんの希望する者とし、常識的な範囲の数とする。
※ 病院側、患者さん側とも複数の同席があることが望ましい。
※ 以下に関する説明は、看護師が同席し説明を行うこと。
(手術、侵襲性の高い検査・処置、がん告知・重要な病状説明、治療・検査等に合併症やアクシデントが生じた場合、今後の療養先の検討、外来時の入院の説明)

(7) 説明方法


専門用語、外国語の使用は極力避ける
患者さんの使用言語に翻訳して説明する
医療者側には常識的な事柄でも、かみ砕いて説明する
説明資料(図や模型)を活用する
患者さんからの質問の機会を妨げない
医療者が推奨する医療行為を強要しない
理解が得られるまで、繰り返し説明する

障がい者への配慮を忘れてはならない
説明の場では同意はとらず、説明内容について患者さんに考える時間を与える事が望ましい。
患者さん側が希望する医療であっても、医学的合理性がない場合には拒否することができる

同意について


医療者は、医療行為について必要な情報を十分に提供し、医学的な判断を明確に示したうえで、患者さんの自己決定権を尊重すること。
同意は患者さん自らの判断により行うものであり、医療者が強要するような言動はしない。また、説明の場では同意を求めてはならず、必ず説明書を読む時間、考える時間をとらなくてはならない。同意書は説明の翌日、ないし翌々日にもらうようにする。緊急時にも考える時間をとることが必要である。
不同意の場合には、次善の策について説明し、あらためて同意を得る。

(1) 説明および同意の前提となる患者の判断能力


一般的に判断能力については明確な基準はなく、医療行為の侵襲の意味が理解でき、侵襲によってどのような結果が生ずるかを判断する能力があればよいとされている。

(2) 同意者の条件


原則として、患者さん本人の同意を必要とする。患者さんが成人で判断能力がある場合は、患者さん本人の署名だけで実施 できる。
患者さんが未成年(18歳未満)、あるいは意思を表明できない、意識障害などで判断不可能、医学的に不適当と思われるときは、保護者・保証人・代理人・代諾者の同意を得ること。
※ 患者さんが同意の意思を表明しているが署名することが困難な場合は、保護者・保証人・代理人・代諾者が「患者氏名」、「代理人等」欄に代筆し、患者さんの署名に代えることができる
※ なお、保護者・保証人・代理人・代諾者から同意又は代筆による同意を得た場合は、同意書を受領した者はその理由等を診療記録に記載すること。同意書の署名については、署名または記名押印について(3)参照。

(

3) 保護者・保証人・代理人・代諾者の条件


患者さんの配偶者、保護者、3親等以内の親族、またはそれら近親者に準ずると考えられるもののうち、満18歳以上の者
各自治体のパートナーシップ宣誓制度によって公的に認められたパートナー
患者さんが未成年の場合、親権者または未成年後見人
患者さんの代理人

(4) 保護者・保証人・代理人・代諾者がいない場合


  (川崎市立多摩病院における説明書と同意書(3)、(4)、(5)、(6)の文書に限る)
保護者・保証人・代理人・代諾者がいない場合は、説明書・同意書へ院長(院長が不在の場合は院長代行)の署名をもらい、理由等を診療記録に必ず記載すること。
患者さんが意思を表明できる状態となった場合、対応者は院長(または院長代行)が署名した書類に患者さんから署名(追記)をもらうこと。

(5)緊急時、保護者・保証人・代理人・代諾者がすぐに来院できない場合


(川崎市立多摩病院における説明書と同意書(3)、(4)、(5)、(6)の文書に限る)
緊急時、保護者・保証人・代理人・代諾者へ連絡し、すぐに来院できない場合は、説明書・同意書へ院長(院長が不在の場合は院長代行)の署名をもらい、理由等を診療記録に必ず記載すること。また、保証人等へ説明した内容、反応について診療記録に必ず記載すること。
保護者・保証人・代理人・代諾者が来院した場合、対応者は院長(または院長代行)が署名した書類に署名(追記)をもらうこと。
※ 保護者・保証人・代理人・代諾者が来院できず、退院時までに患者さんが意思を表明できる状態となった場合、対応者は院長(または院長代行)が署名した書類に患者さんから署名(追記)をもらうこと。

(6) 院長(院長が不在の場合は院長代行)が署名できない場合


院長(院長が不在の場合は院長代行)から電話連絡にて指示を受けること。医師は、複数人の意見をもとに患者さんにとって最善と考えられる治療方針をとること。
また、その理由等を診療記録と説明書・同意書の「患者さんご本人が署名できない場合の理由欄」へ必ず記載すること。

※ やむを得ず、(4)~(6)以外の運用を行った場合は、その理由等を診療記録と説明書・同意書の「患者さんご本人が署名できない場合の理由欄」へ必ず記載すること。

(7) 特殊環境下(隔離及び災害発生時等)の場合


特殊環境下(隔離及び災害発生時等)において、患者本人及び家族・代理人等による各種文書の署名が困難な場合、患者側署名欄を空欄とすることを可とする。ただし、医療者は必ず診療記録にその理由を記載すること。

(8) 未成年(18歳未満の場合)


年齢に関係なく、自己判断できても、原則は家族や親族に電話連絡を行い、十分な説明をする。
家族や親族に電話連絡がつかない場合は(4)に準じる

(9) 説明および同意を得る頻度


既に説明し、同意を得ている場合でも、患者さんが再度説明を希望する場合、また、患者さんの容態に応じて治療方針を変更する必要がある場合には、適宜その都度説明を行い、同意を得ること。
繰り返し行われる検査・治療でも、その都度同意書をもらうことを原則とする。ただし、複数回の検査・治療の予定日が同意書に明記されていれば有効とする。
検査日、処置日、手術日が延期等により変更になった場合は、事前に取得していた説明書・同意書は流用せず、新たに説明書・同意書を発行し患者さんの同意を得ること。なお、病院側の都合で変更となった場合は患者さんに理由を説明すること。
※ 予約変更センター(電話受付)で画像検査の予約変更を行った場合、新たに同意書を発行できないため、検査日当日に画像診断受付にて同意書の検査日を二重線で訂正し、東西外来受付にて説明医師の訂正印を押印する事をもって訂正完了とする。

(10) 同意の撤回


同意を行った者は、一旦、医療行為について同意した後でも、同意を撤回することができる。
同意の撤回は、患者さん側が同意撤回文書を病院に提出する。
なお、この文書を電子カルテ内に保存するとともに、医師等は必ず同意の撤回があった事実、経緯および同意の撤回を知った日時を診療記録に記載すること。
署名または記名押印について

署名が直筆の場合は、押印は不要とする。
記名(印字、スタンプ等)の場合は、押印を必要とする。
保護者・保証人・代理人・代諾者による同意又は代筆による同意の場合は、保護者・保証人・代理人・代諾者は「代理人等」欄に署名のうえ、続柄、住所、電話番号を記入する。また、患者さんが署名できない場合の理由を記入する。(理由について保証人等が心理的理由等で記入を拒否した場合は記入しなくてよい)
説明者または同意者の署名漏れは、適切な同意が得られていないものとして見なされる。

その他留意事項


患者さん側が、他の医療機関・医師によるセカンドオピニオンを希望した場合には、積極的にこれに応じること。
説明の場で患者さんに同意を求めず、可能な限り患者さんに説明書を読む時間、考える時間を確保すること。
説明内容、患者さんの理解度および精神状況などについて医療者の間で情報共有できるよう、診療記録に記載すること。

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