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クリニックでカテをすることの、恐ろしさ


おはようございます。

昨日は、かなり攻めた塞栓術をしたのですが、患者さんの容体も許容範囲で良かった。外来前に少しだけ。

僕のところでカテをしている患者さんたちとよく話をするのですが、
やはり、カテをしているクリニックも気になったようです。
でも最終的に、ここを選んで良かった、とみなさんが言ってくれます。

それは、理由を列挙すればキリがないのですが

まず、カテーテル治療は、原発性肝がん以外では標準治療ではありません。
そして、先進治療でもありません。
うちでは、徳洲会グループの倫理委員会を通して
そして、各学会で自施設の成績を公開して、
総合病院でしっかりと実施していますが、
クリニックでは、学会や論文で自分たちの成績を報告していません。
なお、成績というのは
やった数ではないですよ。
こういう治療をやったら、どれだけの患者さんに有効で
どれだけ生存されたか。
科学です。

やった、それも、科学ではなく、思いつきで、数だけ稼いだ。
お金のために。
これが基本的な、癌治療をやっているクリニックのスタイルです。

クリニックから、メジャーな学会に成績を公開しているのなんてみたことありません。

でも、皆さんの情報源はネットだけ。
ネットはね、いくらでも嘘かけるんです。
自分の都合のいいこと書けるんです。

学会や論文は科学です。嘘は通用しません。

みなさんは、たぶん、数をやっているところがいいところと思われているんでしょうが、癌治療は総合力です。
そして、癌治療をしながら、いろんなことが起こり
例えば胆管が詰まれば消化器内科
性器出血すれば婦人科
腸閉塞になれば消化器外科
骨に転移すれ放射線治療か

いろんな診療科が関わってきます。

クリニックは、ただカテをやるだけ
それも、動物実験さえされていない行為を人でやってたりします。

てなわけで、僕ら総合病院でがん診療している立場から
クリニックに行きたいと患者さんに言われると

ああ、この人も残念だな・・・

と感じてしまいます
(例外として、僕自ら、ある腫瘍内科のクリニックを紹介したりすることがありますが、少なくともカテのような侵襲的治療をするクリニックを紹介することはありません)

そして、そこで、総合病院と縁切りになり
がん難民になった人も何人、何十人とみてきました。

癌治療は基本総合病院で。基本です。

ですので、標準治療ではない、しかし有効な後半戦の人には非常に武器となるカテーテル治療を、総合病院でできる当院は、稀有な存在だと思っています。

当院にバイトにこられている、腫瘍内科の先生もクリニックで化学療法を開業されていますが、それはもともとこの施設で働かれていて、なにかあれば当院でバックアップすることができるからです。


命のかかった病院選び。

選択するのは皆さんの自由、そして皆さんの責任となります。


よく考えて、選んでくださいね。

なお、これはうちに来てくれという意味で書いてはいません(笑)

うちもなかなか忙しいのです(笑)


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