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抗がん剤がTS-1に切り替わりました

2020年12月に転移したリンパ節郭清を行い、2021年1月、2月に術後の化学療法を行った効果判定のためのCT画像診断の結果、画像で判断できる転移は認められませんでした。ひとまず、ほっとしました。

ただ、2020年7月の手術後3カ月でリンパ節に転移していたので、主治医はここで何もしないのは不安という意見でした。選択肢としては、

①後2回入院しての化学療法
②経口摂取の抗がん剤(TS-1)投与

主治医は、①はシスプラチンの残留による腎機能障害を危惧していて化学療法の効果と機能障害のトレードオフで、リスクの方が高いと言う判断から②の方を勧められました。

これまで4回化学療法を行いましたが、2月の治療後に帰宅してから数日後に両足に浮腫みが出ました。昨12月のリンパ節郭清後も浮腫んだのですが一日で元に戻りました。今回は1週間経っても浮腫みが続きます。

起床時は少し腫れている感じですが、昼位から「豚足」のように足首から甲にかけてパンパンに張ってしまい靴も履きにくくなります。原因は分かりませんが、残留した抗がん剤の影響もあるのかも知れません。

それで、画像診断上は転移も認められなかったことですし、シスプラチンの使用を控えることにして、在宅で出来る経口摂取の抗がん剤「TS-1」に切り替えることにしました。

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処方されたのは「エスエーワンOD T20」というジェネリック医薬品で、TS-1と同じ成分(テガフール+ギメラシル+オテラシルカリウム)のものです。ジェネリックなので薬価は先発品の約1/2で1錠222.7円です。

TS-1は世界中で広く治療に使われている抗がん剤のフルオロウラシル(5-FU)の効果を高め、副作用を少なくするために開発されたものだそうです。3つの成分の内、テガフールが抗がん剤で体内で徐々にフルオロウラシルに変換されます。

ギメラシルはフルオロウラシルの代謝を遅らせて血中濃度を維持する成分で、オテラシルは消化器系の副作用(下痢など)を軽減する作用があるようです。

一般的には、一日に朝と夕の2回、食後(30分以内)に飲みます。通常は4週間毎日続けて飲んで、2週間休むのを1クールとするようです。僕の場合は、一日の服用回数は同じですが2週間続けて1週間休むのを1クールとして続けて行きます。患者の状態や副作用などを医師が判断して投与量や期間は、適宜変わるようです。

また、TS-1は「膵がん」「胆道がん」の治療に用いられる代表的な抗がん剤だそうで、製薬会社の製品情報の【効能・効果】欄でも、

胃癌、結腸・直腸癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌、膵癌、胆道癌

となっており、「食道がん」は入っていません。

では「食道がん」に効果がないのかと言うと、そうでもないようです。僕がこれまで受けた化学療法は「ドセタキセル」「シスプラチン」「フルオロウラシル(5-FU)」の3剤併用で、そのうち「フルオロウラシル」は、一番多く5日間投与されました。

国立がん研究センターのWEBサイト(リンク)でも、食道がんに使用される主な抗がん剤として、

フルオロウラシル(5-FU)、シスプラチン、ネダプラチン、ドセタキセル、パクリタキセル

と、なっています。

ただ、化学療法には計画書(レジメン)というものがあるようで、TS-1は食道がんのレジメンで確立されていないようで、【効能・効果】に記載されないようです。

フルオロウラシルが食道がんの抗がん剤であることは理解しているのですが、レジメンがないことは一抹の不安があります。

TS-1が「副作用を少なく開発」された医薬品ではあっても、副作用はある訳です。どのような副作用が予想されるかと言うと、これまで僕が経験した副作用は全てあります。

副作用が強く出ても、これまでは入院していましたから、直ぐに医師や看護師が対応してくれました。でも、今回は在宅です。家で同じような副作用が出たらと考えると、やはり不安になります。

ただ、副作用には個人差が大きいので僕の場合にどのような副作用が、どのように出るのかは、やってみなければ分かりません。取りあえず、1クール目にどうなるか楽しみです。


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