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この世界は夢なの?現実なの?

映画館で観て良かった、と思える映画を映画館で観たい。
大画面、大音量、スマホや宅急便のピンポンから離れられる贅沢な時間。

コロナ禍で前後左右の間隔を空けるように座るのが暗黙の了解になったのが、わたしはかなり気に入っている。
しかし、THE FIRST SLAM DUNKを観た時は久しぶりにほぼ満員で動揺した。隣に人がいることの窮屈さ。コロナ前はそれが当たり前だったのに。

そもそも、映画って昔はもっと不便だった。
インターネットや窓口でチケットが事前に買える、これはかなり画期的。
昔は新聞で確認するか、映画館に直接行かなければ何時に何がやっているか分からなかった。

あと、立ち見という概念があった。でも値段は同じ。
わたしも祖母と立ち見をしたことがある。タイトルは忘れてしまったが、沖縄の戦争映画で花が主題歌だった。

映画の途中から立ち見をし、終わったら今度は席を取って最初から観た。
ラストを知っている映画を、冒頭から見直す。なかなかない経験だ。どうして途中の劇場に入って立ち見をしたのか思い出せないが、祖母は待ち切れないくらいに観たかったのだろうか。祖母もわたしも若かったころの思い出。

話を2000年代に戻すと、クリストファー・ノーラン監督のTENETは間違いなく映画館で観るべき映画ランキングに入るだろう。
よくわからないという評価もあるが、映画内ではっきりと「考えないで、感じるの」と言っているじゃないか。

ジェットコースターに乗るが如く、何が起きてるの?すごいことが起きているのだけはわかる!と、振り回されて観るのがあの映画の楽しみだと思う。
わたしは3回劇場で観たが、1回目が一番楽しかった。
2回目、3回目はあの時のあいつの動きが実は伏線だった、と答え合わせとして観てしまうから、初見のあの驚きや感動がどうしても薄れてしまった。
でも、来るぞ来るぞあのシーン!と心の準備をして観るのも楽しい。

映画館を出たあと、たくさんの人の中を歩くだけの、日々当たり前の意識もしない動作が一人だけ逆行の世界を進むように感じてしまった。

2023年、12月の映画事情に話を戻す。
ゴーストワールドの再上映を観に行く予定が一週間分の疲れのせいか、腹を壊して一日布団に入っている。

もしかするとこの腹の痛みも、クレジットカードの請求を見て不正利用だ!と慌てて一つ一つを確認すると全部自分が購入したもので、なんだよ。ビビらせんなよ。って安心するあの一瞬も、愛犬が可愛すぎることも夢の中の出来事なのかもしれない。

にしてはリアルなんだよ、この腹の痛み。

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