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2020年*2年目のCANEATまとめ

株式会社CAN EAT代表取締役の田ヶ原です。2020年は新型コロナウィルスという世界未曽有の脅威と戦った1年でした。会社としてはやっとこれからというタイミングで外食産業を襲った自粛不況、そして同様に影響を受ける弊社…創業2年を記念して、この1年を振り返ってみたいと思います。

CAN EAT(キャンイート)とは?「食べられないものがある人の外食をサポートする」をテーマに、アレルギー、妊娠、持病、宗教・信条などが理由で食事制限がある方の情報を取り纏め、いろいろな外食または友人に対してカンタンに情報をシェアできるサービスを運営しています。(https://caneat.jp/) アレルギーがあっても行けるお店を取りまとめた「外食MAP」も!

簡単ですがCAN EATの2年目の軌跡を総まとめし、1年を振り返りたいと思います!


2020年の目標は「まず受注実績をたくさんつくること」その結果は…。

2019年の暮れ、立てた目標はタイトルの通りでした。(以前の記事はこちら)現在、本当にありがたいことに、「お客様」と呼べる会社様が少しづつ増えてきました。外食でのアレルギー対応にどんな課題を抱えているのか?自分たちなりに仮説を持ちながら、一人ひとりのお客様に失礼を承知でお伺いしたことや、時にはシステムを作って持って行って、機能多すぎたなんて失敗もありました。そんな状態のCAN EATも、ようやくサービスが安定してまいりました。不格好な形ではありますが、ひとまず目標達成です。

冬、大手企業との実証実験が決まる。そしてコロナに…。

ルクア大阪さん、NTTデータさんをはじめ、大手企業との実証実験がいくつか決まり、アレルギー対応に真摯な企業様との取り組みが少しづつ始まってきた矢先でした。(ちなみに上記はルクア大阪さんで取材した、ホスピタリティ溢れる店長さんの動画です。アレルギーがある方の味方、本当に素敵な方です!)

新型コロナウィルス蔓延が2月下旬から徐々に深刻になり、気が付いたら実証実験の日取りと丸被り…効果が検証しにくく、せっかくの機会でもありましたがなかなか前に進めることができませんでした。

その他も予定していた企業との連携打合せが次々と無くなり、「何も予定がない」真っ白なスケジュールになっていきます。

そのまま、あれよあれよという間に緊急事態宣言が発出され、外に出ることができなくなり、当然営業にも行けなくなった中、何をしたらよいやら途方にくれていたのが春先の出来事です。

緊急事態宣言中、焦りで立ち上げた新サービスを3か月で閉じる

「もしかしたら外食産業が無くなるかもしれない」という危機感が襲います。外食企業や旅行、交通業界などが大変だ!と騒がれていましたが、一方でスタートアップ企業に関してはどちらかというと「伸びた」という印象を持たれている方が多いと思います。実際に、UberEats、出前館のようなデリバリーはもちろん、Tabeteのようなフードロスをレスキューするサービスや、食べチョクなど産地直送ECなどは、このピンチをチャンスに変えて大きく知名度を上げました。CAN EATはどちらかというと家の外で食を楽しむ際に利用されるもので、外食企業と同じぐらいの影響を受けていたのですが、「じゃあ前年比の売上から大幅ダウンなの?」と問われれば「前年は0円なので…」と答えざるをえません。

待っていても救いの手は来ない!と思い、テイクアウトを紹介するサービスを立ち上げましたが、事業親和性が無かったこと、外食企業側も繁忙だったことなどが重なり結局ローンチ後3か月で閉じることに。

身体は暇なので何もしていないことに焦る、しかし行動したくてもできることが少ない。無理やり行動したことが無駄なコストになってしまう、結果メンバーを振り回してしまう…そんなフラストレーショナブルな時期が半年ほど続きました。

コロナ禍で何をやっていたか?

ここで、コロナによりピンチ側だった企業としてどんな対策をしたか、今後の振り返りのために記録しておこうと思います。

① オンラインセミナーを聞き、業界課題と最新状況を把握する。

メインターゲットだったウェディング業界が、コロナ禍でどんな課題を抱えているのか?お客様がいなくなった今、空いた時間で何をしているのか?どんなことでもいいから情報を得たくて有料・無料問わずあらゆるセミナーに参加しました。そしてセミナーの講師側の方々に、直接連絡をして相談したりもしていました。実はこの時に繋がったのが、CANEATのメインのご利用先である、八芳園様です。コロナ禍真っ只中でもアレルギー対応の重要性に着目していた八芳園様は、ほぼ即決でCANEATの導入を決め、多くのメディアから「食の多様化の先進企業」と評価されています。

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② PR関連

一方で、同じように苦しいウェディング業界関連企業という立場であったにも関わらず、誌面の広告枠を提供してくださったThe Professional Weddingさんのような企業にも助けていただきました。辛いときにも自分たちにできることをしようとする経営姿勢に胸を打たれ、CANEATもそうありたいと非常に刺激をいただきました。

更にビジネスピッチなどでは、ロンドンブーツ田村淳さんの番組への出演でグランプリをいただいたり、Forbes Japan創業3年以内の200社あるスタートアップの中でTop3の表彰をいただいたりと、自分に縁遠い世界から思いがけない評価をいただく機会がありました。これを契機にCANEATを知っていただく方も多く、またご評価いただく中で新しい視点をいただき、次のステップにつなげることができました。

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③ 特許やプライバシーマークの取得

特許やプライバシーマークなど、じっくり腰を据えてやらないといけないが重要なタスクも実施しました。特にプライバシーマーク申請は必要な資料が膨大だったこともあり、まとまった時間がないと取得が難しかったように感じています。(サポートいただいた皆様本当にありがとうございます)そして個人情報管理にそれはそれは厳しかったDNP時代の経験が活きました。

④ そして待つ。ひたすら、待つ。

ニンテンドースイッチを購入しました。人生で初めて桃鉄をやりました。自分自身が「社長」として不動産経営や鉄道経営などを行う、人生ゲームのようなすごろくです。開始まもなく、キングボンビーという貧乏神に憑りつかれました。1か月ごとにぐんぐんお金を奪っていくわ、何か月も居座られるわ…即負けました。

しかし経営でとても大事なことを教わりました。

キングボンビーに憑りつかれたら、居なくなるのを待つしかない。

じたばたしても状況は変わらない。ただ、嵐が過ぎるのを息をひそめて、コストを下げて、そして謙虚に、しかし戦略を練りながら、粘り強く…待つのみ。

これを経営の先輩に話したら「何言ってんだお前」と言われました

コロナが無かったら生まれなかったサービス「アレルギー表作成代行サービス」が誕生、そして徐々に回復

3か月で閉じたサービスもありましたが、そのまま勢いをつけたサービスもあります。それが、12月末にリリースした新サービスの「アレルギー表作成代行サービス」です。

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このように、スマートフォンで原材料ラベルを撮影するだけで、簡単にアレルギー表を作成できるサービスです。

テイクアウトサービスが流行したとき、多くの飲食店の皆様が「アレルギーの表示しなきゃいけないの?」と検索をされていました。実は飲食店のアレルギー表示は、同一住所で調理&提供していれば、テイクアウトの場合であっても義務ではありません。しかし一方で、「アレルギー表示さえあれば、テイクアウト利用したいのに」と考えるお母さま・お父さまの声が多く寄せられました。そんなきっかけから生まれたアレルギー表作成代行サービス、今ではパン屋さんやお蕎麦屋さん、ホテルビュッフェや修学旅行生の受け入れ確認用など、色々な場でご利用いただいています。

2021年度(3期目)の目標!

2019年の記事でご紹介した、「アレルギーヒアリングシステム」は、あいおいニッセイ同和損保さんの保険が附帯され、サービスとしても更にパワーアップし、業務効率化だけでなくリスクマネジメント面でも安心していただける商材となりました。

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3年目となる今年度は、ストレスフリーな外食を実現するために、我々が提供するアレルギー対応サービスを、使っていただいているお客様に、たっぷりとご愛用いただくこと、そうなれるように機能改善を常に意識して回していくことを目標としていきたいと思います!

最後に、それぞれの高いスキルを活かし、いつも事業を支えてくれるチームメンバーに、この場を借りて心より感謝・御礼申し上げます。

皆様引き続き、CANEATをご愛顧のほど、どうぞよろしくお願いいたします!

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