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338 陸の孤島に浮かぶ天空の駅・奥大井湖上駅

前回、前々回と静岡県中部を走る大井川鉄道の駅をいくつかご紹介してきました。様々な個性的な駅をもつ大井川鉄道ですが、今回はそのラストを飾るにふさわしい駅をご紹介したいと思います。

訓令式のローマ字表記もなかなか味わいがあります。

奥大井湖上駅。鉄道ファンでなくても知る人の多い絶景の駅です。まずはこの駅がどのような場所にあるのか上から眺めてみることにしましょう。

初めてみる方はなんだこれは?!と思うでしょう?
鉄橋と鉄橋の間、半島のように突き出た場所の中央に奥大井湖上駅はあります。

島の上にあると誤解している人も多いですが実はそうではなく、曲がりくねった大井川のダム建設(長島ダム)によってできた接岨湖の半島状に突き出た部分の突端に位置しています。周囲に民家などは一切なく、隣の接岨峡温泉などに向かうハイカーが利用する程度で秘境駅とも言われています。

もともとここに駅があったわけではなく、長島ダムが建設された際にダムに沈む部分の線路が付け替えられ1990年に開業したものです。孤島に浮かんでいるかのような半島に鉄橋が掛けられ、天空を走るかのような列車の姿や列車からの景色を見に大勢の観光客がこの地を訪れます。

鉄道の近づく音がしてきました。左手から列車がやってきます。

この辺りでいったん停車。乗客に鉄橋からの接岨峡の絶景をプレゼントしています。

列車は駅に停車しました。湖上で待つ乗客を乗せて列車は千頭駅方面へと向かっていきます。動画もご覧に入れましょう。

さて、もうしばらくすると反対列車もやってきますので駅の方に降りてみることにしましょう。この展望台から駅までは「奥大井レインボーブリッジ」を歩いて降りることができます。

結構なレインボーブリッジです。が、東京のそれより先に命名されたとのことでパクリではありません。むしろ東京の方がパクリ(?)です。

眼下に先ほど展望所から見た鉄橋が見えてきました。この鉄橋は左手が歩道になっていてここを渡って駅に向かうことができます。

さきほど列車の乗客も眺めた接岨湖の景色。絶景です。

対岸に橋のようなものが見えます。あれがかつて走っていた大井川鉄道の旧線。ダムに沈んだため今の線路に付け替えられました。ダムの水面の状況によってはこのように線路跡を目にすることができます。

駅は多くの観光客で賑わっていました。ホームの上にはカフェがあってそこから眺める川の景色も絶景です。ここでお茶を、と思いましたが大行列。もうすぐ列車がやって来るのであきらめて列車を待つことにします。

井川駅に向かう列車がやってきました。どなたもスマホで写真を撮っています。

奥大井湖上駅到着。多くの乗降客が見られます。ここはなにもないはずの山の中。それでもこの絶景を一目見ようと多くの方がここで降りていきます。

列車が出発するとまたしばらくの時間駅に静寂さが戻ります。とはいえカフェに多くのお客さんが残っていますが。駅付近の丘を散策して絶景を堪能しました。

湖の上をわたる天空の列車と絶海の孤島にあるかのような秘境駅。今しか見られない紅葉のシーズンを迎えています。駐車所もあり車でのアクセスも可能です。みなさんもぜひ感動の景色を見に奥大井湖上駅を訪ねてみてはいかがでしょうか。

※駐車場の数は限られています。すこし歩きますが、接岨峡温泉側の公園に広い駐車場がありますのでそちらを利用するといいでしょう。









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