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150 江戸と昭和の香り漂う伊予の小京都・大洲(前編)

10月9日 松山を発った私は鉄路で西に向かい、大洲市の中心駅伊予大洲駅で下車しました。

大洲市は大洲城の下で栄えた城下町。町の中心部は駅からはやや離れていますが、バスもそんなに多くありません。

最近、わたしの本業の会社で、歩け歩けとケツを叩かれていることから歩くとそこそこある距離を徒歩で移動することにします。20分くらいなのでそこまで大変ではないですが、プラスそこからまた歩いて観光ということになるとじわじわ体にきます。

川の向こうに城が見えてきました。あれが大洲城。この肱川は愛媛県を代表する河川。冬は霧を伴った「肱川あらし」と呼ばれる冷たい風が吹くことで有名です。冬は寒さが堪えますが、水が豊富だったことで城下町として発展してきました。川を渡ると市街地です。

わたしが今渡ったのが地図中央の橋。その西側に大洲城、東側に古い街並みが多く残っています。まずは東の古い街並みを歩いてみることにします。

ドラマのロケとしても使われた「おはなはん通り」

まずは「おはなはん通り」と呼ばれる通りを歩きます。

肱川から引いた疎水の流れる通りで、北に商人の蔵、南に武家屋敷が並びで江戸時代そのままの姿を残します。通りは火災を免れるためわざと広く取ったといわれています。

「おはなはん」は昭和41年に放送されたNHKの朝ドラ。私も生まれていないほど前の物語ですが、朝ドラの中ではかなりのヒット作(平均視聴率45%!)となったそうで、江戸情緒の残るこの町並みがドラマにマッチするということで舞台に選ばれました。

ちなみにここは織田裕二さん、鈴木保奈美さんたちが演じた大ヒットドラマ「東京ラブストーリー」のロケ地にもなっています。月9の火付け役となったこのドラマももう30年前のものなんですね。。。

ちなみにこのポストも「東京ラブストーリー」で登場したらしいです。空地もそのままのようですが…わかります??

「おはなはん通り」以外にも古い日本家屋が残っていて懐かしさを感じながら街歩きを楽しめます。

古民家を活用したアルベルゴ・ディフーゾ「ニッポニアホテル大洲城下町」

古い町屋や古民家の多く残る大洲。その歴史ある建物をリノベーションしてホテルやレストランとして活用しているのが「ニッポニアホテル大洲城下町」です。

西日本を中心にいろいろな町で出店を広げているニッポニアホテルは複数棟の建物でひとつのホテルを構成して意図的に宿泊客に街を歩いてもらって街を活性化させる「アルベルゴ・ディフーゾ」の代表的な存在。その中でもここ大洲ではかなりの数の建物を借り受けて宿泊施設に活用しています。

ここにも
ここにも!


ここなんて連続!!!

古民家を1棟丸ごと借り受けて住むように街を廻り一晩を過ごす。忘れられない特別な日になること間違いないでしょう。いつかきっと、いつかきっと泊りに来たい場所です。


昭和の香り漂う「ポコペン横丁」


突然ですが「ポコペン」という遊びを知っているでしょうか。

わたしの住んでいた地方では鬼の背中を一人の子がつっつき、だれがつっついたかを当てるゲームでした。その際「ポコペンポコペンだーれがつっついた」と歌っていました。地方によっては缶蹴りに似た遊びのことをそう呼んでいたところもあるようです。

入口のホーロー看板がもう懐かしい

その昔ながらの遊び「ポコペン」の名を冠した昭和風店舗を集めたミニテーマパークが「ポコペン横丁」。日曜のみの営業ですが、地域の人たちが遊びに来ていました。

ペコちゃんのいるポコペン神社。ポコペンの語源はペコちゃんから説もありますが、ウソです。語源は不明だそうです。
今のこどもたちにはこれが宝の山に見えるの?かな??

ラムネなどの飲み物を売る店や、こんな懐かしいおもちゃを売る店が並びます。

何を売っているのかわからないカオスさ。いいです。好きですよ!

横丁の奥にある建物。「思ひ出倉庫」といって昭和40年代の生活を再現したさまざまな展示がされています。わたしはそれよりもう少しあとの時代の人間ですが、どこか懐かしさを感じるものもありますし、時代の進化を感じました。

国鉄!そして、赤電話。
昭和40年の台所。こんなにわちゃわちゃしてたのかな。
オート三輪ってもう化石の部類だよね。
たばこの値段にも驚くけど、パイプ用とか刻みタバコとかあることが驚き

200円で昭和40年にタイムスリップを楽しめる空間。わたしはまだ少し懐かしさを覚えるのですが、平成生まれのこどもたちにはどう見えているんでしょうか。明治時代の骨とう品を見る感覚なのかもしれませんね。

盛りだくさんの大洲市の散歩。長くなりそうなので続きは次回にしたいと思います。今日もお読みいただきありがとうございました。


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